*二等級制時代(初乗り10円)*

昭和35年7月1日から、鉄道開業時から続いた三等級制から二等級制に改められた。
ここでは、昭和41年の運賃改正までの切符を展示しております。



昭和35年7月1日から2等級制に改められ発売された最初の様式。青地紋に変更された以外は三等級制時代の券と同一の様式である。


参考までに、北千住の二等(左)と三等(右)の10円券。地紋・等級表示意外に差異は全くない。



昭和36年4月6日に運賃改定が行われ、10円券のみ様式が改められた。
電環(山手線内)の図が消え、有効区間のみが強調された地図になった。



同年8月17日から、改札の便をはかる為と言う名目で、10円券のみ地図は変えずに赤地紋・赤活字に改められた。
武蔵境・関内の券のように「10」の金額表示が大きい券も登場した。


参考までに、川崎の赤地紋・赤活字(左)と青地紋・黒活字(右)の券である。
青地紋・黒活字の券は僅か4ヶ月(実際には残券処理の為5〜6ヶ月程)で姿を消した。



赤地紋・赤活字の10円券は各駅とも基本的に地図の変更は無く1様式しか存在しなかったが、例外的に横浜で4種、桜木町で2種の様式が存在する。
上掲は横浜の4様式で、左上は横浜〜桜木町間に「国鉄・東急東横共通乗車券」が存在したため桜木町が有効区間外となっている。
右上は昭和38年10月18日「国鉄・東急東横共通乗車券」が廃止されることとなった為、桜木町が有効区間に追加された。
左下は昭和39年5月19日に根岸線桜木町〜磯子間が開業、有効区間が関内に延長された。
が、この様式では途中駅の省略はしないのが正当なため、右下のように途中駅の桜木町が追加された。



20円券以上は、全て青地紋・黒活字で印刷されていた。発駅名は基本的に横書であったが、川口・大森の券のように縦書きの様式も一部存在した。


この時期の地図式券は基本的に10〜50円(50円券は一部のみ)区間で発売されていたが、電環外の駅から電環内向けを条件に一部の駅で100円券が発売されている。


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