美帆シボより ≪お知らせ≫

 




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NHK教育テレビ出演8月10日夜10:50より11:00 こちらをクリックしてください。

平成21年8月2日(日)日本新聞博物館での講演のお知らせ。こちらをクリックしてください。


平成21年8月1日 高山において講演会を行います。詳しくはこちらをクリックしてください。

歌集『人を恋うロバ』の書評

人徳さま
 
今日は日本は祭日ですね。
フランスも秋日和です。
 
ところで先日送りした情報をサイトで紹介していただきまして、
ありがとうございました。
 
今日は三回にわけて、歌集の紹介記事を送らせていただきます。
 
『短歌往来』に紹介された記事はとても良いのですが、今コピーが
できないため、送信できません。
 
とりあえず、メールで送られてきたものだけ送信します。
 
では、どうぞよろしく。
                   美帆シボ
 
平成20年8月30日読売新聞

「短歌時評」(小島ゆかり)より
・「神々」と複数形でいう我にジャメルは「神」と単数にいう

・被爆者のかたえに訳す証言を五度くりかえし五度こころ慄(ふる)う

・赫々(あかあか)とロワール河の陽に染まり君の故郷を我がものとする
美帆シボ歌集『人を恋ロバ』(ながらみ書房)より。
作者はフランス人と結婚し、二人の子を育て、フランス語圏に原爆の実相を伝える活動をしている。「あ
とがき」によれば、フランス滞在二十三年、四十八歳にして短歌を作り始めたという。どれほど長く異国
で暮しても、自分が日本人であることは変らない。精神的な葛藤(かっとう)と、家族や友人への愛とを
誠実に見つめながら世界の未来を考える。魅力的な第一歌集である。
平成20年6月30日朝日新聞
朝日歌壇「風信」
美帆シボ歌集『人を恋ロバ』
反核平和運動に尽くす在仏歌人の第一歌集。「被爆者のかたえに訳す証言を五度くりかえし五度こころ慄
う」(ながらみ書房2625円)
朝日新聞夕刊
フランスで詠む平和への祈念
広島、長崎の原爆被害をフランスで伝えている美帆シボさん(58)が、歌集「人を恋うロバ」(ながら
み書房)を出版した。日々の暮らしをうたったものや、イラク情勢の時事詠など322首を収録してい
る。
現在渡仏33年余。日本語力の衰えを感じ10年前に短歌を始め、朝日歌壇の常連に。
「おかげでフランス社会も随分新鮮に見えるようになりました」。嫌だった買物の行列も、品物の種類を
楽しみながらになったという。
 思いついた5字や7字の言葉を組み合わせて50通りほどの歌をつくり、一つを選ぶ。そうした営みか
ら平和への祈念を表そうと試みる。
「ジュネーブの原爆展で鶴折れば吾を呼び止める難民の子は」
(国末憲人)

『京都YWCAほーぽのぽの会連続ワークショップのご案内』
フランスはすっかり秋模様で、だいぶ冷え込んでまいりました。
お元気でいらっしゃいますか。
 
今年は3月と7月に続いて、11月に日本に行くことになりました。
宮崎、京都、神奈川を回りますが、
京都で行われる『平和のためのコミュニケーション』についてご案内をさせていただきます。私は11月22日にお話をさせていただくことになりました。
 
主催は京都YWCA「ほーぽのぽの会」です。
「"ほーぽのぽの"はポリネシアの言葉(ho'o ponopono)で「(曲がったものを)まっすぐにする」という意味で、紛争が起きた際「解決」「和解」「平和構築」をめざすというとても包括的で賢い考え方」だそうです。
 
2000年にユネスコは『平和の文化』を提唱し、国連は2010年までの期間を
「平和の文化」を創造する活動期間として活動を勧めています。
京都YWCA「ほーぽのぽの会」の連続ワークショップはさまにこの『平和の文化』創造をめざしたものと言えます。
 
京都近辺で関心を持つ方をご存知でしたら、このイベントを知らせていただけますか。
 
今日は勝手ながら、BCCでお知らせを送らせていただきました。
 
どうぞ、お元気でお過ごし下さい。
                      美帆シボ
 

 
 
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京都YWCAほーぽのぽの会連続ワークショップのご案内
                    『平和のためのコミュニケーション』

 
「暴力がはびこることのない社会にしていきたいと思うけれど、身近なことでなにができるだろう」
そんな思いをこころに置いたままにしている方、「平和学」の視点を学びながら、いまわたしたちに
なにができるか、いっしょに考えてみませんか。
平和な社会が創られていく過程にはどんなコミュニケーションが必要なのでしょうか。
「ほーぽのぽの会」が昨年に引き続いてお送りする「平和を創る発想術」ワークショップ第2シリー
ズ『平和のためのコミュニケーション』で探っていきましょう。


10月25日(土) 13:30〜16:30
                      第1回W/S 「ことばと暴力」
11月9日(日)   13:30〜16:30
                      第2回W/S 「対話、そして調停」
11月22日(土) 10:30〜12:30
                      講演「平和の文化を創造する〜言葉・芸術・そしてコミュニケーション」
                                       美帆シボさん(歌人、平和活動家)
           13:30〜16:30
                       第3回W/S 「深層文化を知る〜異文化理解を超えて」


      美帆シボさん (歌人 平和活動家)プロフィール
   フランス在住。フランス平和自治体協会顧問。世界平和市長会議にも関わる。相模女子大客
員教授。日本でアニメ「つるにのって」を製作し、世界に広めた。また、世界平和を希求した巨大
な綴れ織り「世界の歌」の本の出版と日本展示を実現した。短歌の世界では2000年度、朝日
歌壇賞を受賞する。著書『フランスの空に平和のつるが舞うとき』、歌集『人を恋うロバ』他。


        【参加費】 講演会              一般     500円 /  学生     300円
                 ワークショップ (1回参加)   一般     800円 /  学生     600円 
                                             (全日程)    一般   2000円 /  学生  1500円
        【定員】   講演  80名、ワークショップ  20名
        【申込み】 お名前と連絡先、所属、参加回を、下記の連絡先までご連絡ください。
               定員に達し次第、締め切ります(全日程参加者を優先します)。
        【会場】  京都YWCAホール(地下鉄丸太町駅2番出口から北へ徒歩7分)
       【連絡先】 京都YWCA
             〒602-8019京都市上京区室町通近衛町44
              TEL. 075-431-0351 FAX. 075-431-0352
              mail. office@kyoto.ywca.or.jp http://kyoto.ywca.or.jp/


【プログラム詳細】

第1回W/S 「ことばと暴力」   10月25日(土) 13:30〜16:30 
わたしたちは社会的な存在である以上、政治・文化・社会背景が異なった人と常にコミュケーションを交わします。
家族、同僚、隣の国からの留学生…。その「ことば」が時として相手には「暴力」と映ることがあります。
逆に「ことば」を捨てて身体的な「暴力」に訴えることがあります。
この回では、そんな日常生活のなかの、ことばと暴力の関係を考えます。


第2回W/S 「対話、そして調停」  11月9日(日)13:30〜16:30   
政治・文化など価値観の相違をのりこえて、創造的に非暴力的に、問題の解決を話し合う「対話」。
その形式に必要なルールは? そして、私たち自身が当事者間の対話の仲立ちをする「調停者」になるために
求められる資質や手順は?
過去の政治的・社会的問題で成功した対話の例なども紹介しながら、紛争をコミュニケーションで解決するための知恵を学びあいます。


第3回W/S 「深層文化を知る〜異文化理解を超えて」  11月22日(日)13:30〜16:30 
 世界は無数の種族の歴史・伝統文化によってなりたち、ひとりひとり固有の文化からの影響をうけて育ちます。
この回では、風土が育んだ自然観・生死観、宗教観、歴史観など、自分とコミュニケーション相手の持っている
「深層文化」(潜在意識)の違いに配慮することで、より緊密なかかわり方ができることを学びます。


特別講演会「平和の文化を創造する〜言葉・芸術・そしてコミュニケーション」  11月22日(土)10:30〜12:30  
講師の美帆シボさんは平和への願いを短歌に、アニメに、文章に込めて世界に発信し、
日仏の様々な自治体や運動体と協働し、平和の実現のために奔走していらっしゃいます。

日本とフランス、異なる言語、文化、価値観を往復しながら平和活動を進めている、
その経験を通して「平和のためのコミュニケーション」を伺います。


☆ 連続ワークショップでは、グループディスカッションやロールプレイなどの形で参加者同士が身の回りのことから社会問題までを具体的に話し合う場にします。進行は、ほーぽのぽの会のメンバーが務めます。


*この講座は京都市国際交流協会からの助成を受けています。

<ほーぽのぽの会に参加してくれる方を募集!>
"ほーぽのぽの"はポリネシアの言葉(ho'o ponopono)で「(曲がったものを)まっすぐにする」という意味で、
紛争が起きた際「解決」「和解」「平和構築」をめざすというとても包括的で賢い考え方です。
私たちは、世界諸地域の伝統に学びながら、「暴力を使わずに積極的な平和を創る」ことをめざして活動しています。
現在は"平和学の父"といわれるヨハン・ガルトゥングさんによる講座、平和学のテキストの翻訳、
近隣地域への出前出張授業等、多角的な活動をしています。関心をお持ちの方の参加、お待ちしています。   
参加希望はこちらまで: office@kyoto.ywca.or.jp 


平成19年11月21日


人徳さん
 
今日は。お元気ですか。
 
西日本新聞の「竹山広歌集『空の空』」を紹介したインタビュー記事を添付します。
お手数ですが、私のサイトに載せてください。
 
なお、ながらみ書房の『短歌往来』12月号に編集長インタビュー「反核平和の歌人」が
掲載されています。
 
では、どうぞよろしく。
                    美帆シボ

(注)パソコンの容量の関係で、インタビュー記事は私のブログ11月21日をごらん下さい。(人徳)




平成19年10月5日

 「私は隠岐の島に住むオオコノハズク、

フクロウの仲間です。私たちは森林が豊かな土地でないと生息できません。

私は中国新聞の朝刊に1013日から連載される『フランス発 隠岐の旅』に登場します。」

フランスは今のところ穏やかな秋を迎えて

いますが、お元気でいらっしゃいますか。
 
中国新聞の依頼で、朝刊文化面のコラム
「緑地帯」にエッセイを書きました。
タイトルは『フランス発 隠岐の旅』で、
10月13日付スタート、10月24日までで、
日月が休載、8回の連載になります。
 
中国新聞が入手できる方、よろしかったら、
ご一読ください。
 
なお、取材に協力いただきました皆様に、
心からお礼申し上げます。
 
漢字の表記を平仮名に変えたり、
予定していなかった面白いエピソードが
後からわかったりして、
一回分の短い文字数に書ききれない内容が
たくさんありました。
そのため、縮小したり、削ったりした話も
ありましたが、チェックしていただいた
情報や事実の変更はしておりませんので、
ご安心ください。
 
では、おやすみなさい。
            美帆シボ


平成19年6月12日

皆様、お元気でいらっしゃいますか。

ご連絡したいことがだいぶたまってしまいました。

箇条書きにさせていただきます。

 

l         中国新聞が毎月 22 ページにわたって掲載している

10代が作る 平和新聞『ひろしま国』の英語サイトができました。

是非皆様のお知り合いに紹介してください。

NO 1号の「世界の中のヒロシマ」で、フランスの活動を紹介させて

いただきましたが、この記事も英訳されています。

また、私の町の女性市長マルガテさんのインタビューも 7号に載っています。

 

http://www.chugoku-np.co.jp/hiroshima-koku/en/index.html

 

l         私の中学時代の親友で高校の英語教師、たか子さんと

2005 5月にニューヨークのセントラルパークでばったり出会った

ことがあります。国連での核不拡散条約見直し会議が行われたため、

世界各国のさまざまな団体が集合して核兵器廃絶を訴えた時のことです。

たか子さんは高校生の英文の平和のメッセージを携え、一人一人に

渡して感想を聞き、ビデオに撮りました。そして、帰国後、生徒達に報告したのです。

この ピース・メッセージの活動が英語の教科書 三友社の「COSMOS Uに載りました。

( 6月9日付毎日新聞静岡版に大きく報道されました。 )

この教科書には「もし世界が100人の村だったら」の三作目「食料編」に基づいた文、
韓国出身で14歳の時日本に来たバイオリン制作者 陳昌「金玄」(一文字) の物語もあって大きな反響を呼んでいます。

日本もまんざらではないなー、と嬉しいお知らせでした。

この教科書がたくさんの学校で活用されますように。

 

l         今年の 4月、 『ノーモア・ヒバクシャ9 条の会』

発足しました。私も呼びかけ人の一人として、ささやかながら

お手伝いすることになりました。

私は7 19 日から828 日まで帰国し、ほぼ3 日後に日本各地を移動しますが、

行く先々で会の宣伝をさせていただきます。

この会について詳しい情報を知りたい方、賛同されたいは以下のサイトをご覧下さい。

 

http://www5.ocn.ne.jp/~for/hibakusha9/top.html

 

l         7 29日、静岡で「あしたの会」主催のコンサート が行われます。

昨年5 月に続いて、短歌と現代詩入りトークで私も参加させていただきます。

以下に日時場所を記しますので、静岡近辺の方、是非ご参加ください。

       ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

ことばのオルゴール

〜かけがえのないもの〜   主催 あしたの会

 

地球のあしたが

あなたのあしたが

こどもたちのあしたが

平和で希望にあふれたものでありますように

心をこめて「ことばのオルゴール」をお届けします

あしたの会のメンバーの歌と音楽と朗読で、私たちの〜かけがえのないもの〜紡ぎます

 " ババロン伝説"の著者であり、ピースアニメ"つるにのって"の製作者である美帆シボさんをお迎えします。「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」設立の呼びかけ人のお一人として、平和への思いを語っていただきます。

 尚、収益金は、「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」とルワンダの障害者自立支援NGO「ワンラブ・プロジェクト」へ寄付させていただきます。

 

日時:2007年7月28日(土) 13:30〜15:30   (13:00開場)

会場:アークホール(静岡ハリストス正教会)

    静岡市 葵区春日町3−9−6    静鉄春日町下車徒歩約4分

    チケット:1,000円    当日券はありません。事前にお申し込みください。

連絡先:田中宜子 ( たかこ    TEL 054-347-1085

       ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

では、どうぞお元気でお過ごし下さい。

 

                     美帆シボ



広島市長日記「伊藤一長・元広島市長を偲んで」の紹介

美帆シボ
 
4月17日、伊藤一長、元長崎市長が暴力団の一員によって射殺されました。この報道にフランスの友人達は大変なショックを受けました。
特に、2005年(被爆60周年)の平和式典と世界平和市長会議に参加し、長崎で伊藤市長と平和への努力を誓ったフランス平和都市の代表者は、伊藤市長のお得意の歌に拍手喝采した楽しい想い出があります。私のもとに次々フランスの平和都市から哀悼のメッセージが届きました。
 
私と夫は伊藤市長と12年来のお付き合いでした。被爆二世としてユニークな発想でスピーチされ、いつも国際会議で大きな感動を引き起こしました。
 
また、フランスが核実験を再会したとき、当時の広島市長・平岡氏と来仏し、核実験反対の大きな横断幕を持参されて、フランスの新聞にでかでかと写真が載りました。この横断幕はヴィトリー市のガラス張りの図書館に貼られ、道行く人々の眼を引きました。
  
伊藤一長氏の歌好きは有名で、広島市の秋葉市長もその思い出を最近、「市長日記」に書かれました。ちょうど私もその場にいたので、なつかく思い出しました。
 
秋葉市長の許可をいただいて、市長日記を紹介させていただきます。
亡き伊藤一長氏のユーモアのある楽しい人柄を偲びつつ。
 
合掌
 
                      美帆シボ
 
 

市民と市政原稿第85回        2007515日      広島市長   秋葉忠利

 

伊藤一長 市長と歌

テキスト ボックス: 市民と市政原稿第85回        2007年5月15日      広島市長   秋葉忠利

伊藤一長 前市長と歌

広島市の第35代目の市長として初めてお届けするコラムで、悲しい出来事に触れなくてはならないのはとても残念です。このような暴挙を繰り返させないためには、物理的暴力により、あるいは暴力的な言辞を弄して横車を押す風潮そのものをなくして行かなくてはならないと考えています。全くの偶然かも知れませんが、2期目最後のコラムで取り上げた内容と自然に繋がったことにも、何か意味があるのかも知れません。

暴力による政治介入を防ぐためには、例えば不法な銃の所有をこれまで以上に厳重に取り締まって貰うこと、透明性の高い、公平公正な政治をあらゆるレベルで実現すること等、私たちがしなくてはならないことは多くあります。新たな決意で、暴力根絶のための具体的な施策を展開して行く積りです。

その動機付けという意味も含めて、私たちが如何に大きな存在を失ったのかを確認することも必要です。長崎の伊藤一長市長についての思い出の一こまを市民の皆さんに御披露しておきたいと思います。

伊藤市長はたいへん明るい人柄で、ユーモアのセンスがあり、しかも積極的な行動を取られる方でした。歌も大変お好きでした。その全てに関わるエピソードがあります。

20009月に、ハノーバー市で平和市長会議の理事会が開催されたときのことですが、理事会終了後に、ハノーバー市郊外のレストランで懇親会が行われました。その日は生憎、雨の日だったのですが、ディナーが終った頃に、突然、伊藤市長が起ち上がって「みなさんに一つお話したいことがある」と切り出しました。

「広島も長崎に劣らず素晴らしい都市です。その証拠に広島には大変美しい広島の歌があります。それは、日本の誇る偉大な歌手美空ひばりさんが歌った『一本の鉛筆』という歌なのですが、残念なことに広島をテーマにした良い歌はこれ一つしかありません。それに対して、長崎には長崎を讃えた素晴らしい曲が1000以上はあります。今日、ハノーバーは雨ですが、『長崎は今日も雨だった』という私の好きな歌がありますから、それを歌います」

と言って「長崎は今日も雨だった」を楽しく朗々と歌われました。

その場に出席していたのは、フランスのマラコフ市、イタリアのコモ市等の平和市長会議の理事都市でしたが、各都市からの代表がそれぞれの国の歌で伊藤市長のリードに従い、その会は大変盛り上りました。平和を語り真の友情を培うためにとても大切な一時になりました。

同時に、心から長崎を愛していることを、ユーモアを交えて世界に伝えつつ、正に「平和」を創り出す天性の力を伊藤市長が発揮した一時でもありました。

86日の平和記念式典に長崎市民を代表して参加されるときにも必ず、原爆養護ホームに立ち寄られ、被爆者の皆さんの激励をして下さいました。その際には、十八番の『長崎の鐘』を歌われ、毎年の訪問を楽しみにする被爆者の方々が多かったことも忘れられません。

心から、御冥福をお祈りしております。



カンボジアの伝統の絹織物を復活させた人
 
 
森本喜久男さんという人をご存知ですか。

昨年、フランスのテレビ・ドキュメンタリーで紹介されました。

今年はドイツの新聞でも紹介されたと友人から知らせがありました。

日本では朝日新聞の「ひと」の欄で紹介されたそうです。

森本さんはカンボジアで工芸所を作り、ポル・ポト政権下で衰退したクメールの伝統的な絹織物の復活を図っています。

このドキュメンタリーを見て、異国に住む同胞として、とても嬉しくなりました。

 

昨年12月の21日と22日の早朝にNHKラジオで放送された「ラジオ深夜便」に森本さんが出演し、その番組がNHKラジオ第一放送の「ラジオ深夜便セレクション」で
2月24日(土)と3月1日(土)の午前9時5分頃から再放送される予定です。

また、以下の著書もあります。
「メコンにまかせ --東北タイ・カンボジアの村から」
森本喜久男著 2100円 第一書林
タイ・カンボジアの伝統文化復活にかけた希有な日本人のものがたり

大阪民族博物館の情報紙「みんぱく」に、写真家の「おおむら つぐさと」 さんが以下のように森本さんを紹介しています。

 

染色家の森本氏の工房をシュムレアップ川沿いにたずねると、糸をつむぐ人たち、織る人たちのまわりには乳飲み児がたくさんいた。
女性たちの数はおよそ五〇〇人。この町で子どもを連れて働ける、唯一の職場である。
その彼女たちが織っている絹は、内乱でほとんどなくなっていた。

 この絹はマユ玉からわずか二〇〇メートルしか引き出せない生糸で織られるものだが、
森本氏はこの再興に力を入れたのだ。
その染料も、この国が古来よりやってきたとおりに草木をつかうことに徹した。
日本などからは何ももち込まなかった。彼女たちが染料となる草木を庭に植え、それを買い上げるシステムまで作り上げている。

赤い染料となるラックカイガラ虫は今、この国にはいない。
それを放虫する森を作ろうと、彼はこころみている。
戦いで未亡人になった人たち、働きたい人たちに希望を与え、
老婆の手のなかに残された織物の世界が、次の世代に受けつがれていく。・・・・・

 

ヒロシマの子どもによる平和新聞「ひろしま国」発行のお知らせ 

 

新年のご挨拶もしないうちに、一月の末になってしまいました。

昨年9月に被爆者を招いての「平和デー」のイベントやクリスマスの写真を用意はしてあったのですが・・・・。

 

 さて、今日は広島の10代の平和新聞『ひろしま国』」創刊について、お知らせいたします。これは中国新聞が本紙の2ページを割いて、今年の129日から8月まで毎月2回発行するものです。

この新聞は「公募で選んだ小学5年から高校2年まで10代のジュニア・ライター(こども記者)17人と中国新聞の記者3人が、国境のない理想の平和国家「ひろしま国」を舞台に、希望の持てる世界への道筋を考え」てゆく貴重な試みです。

そして、今も世界で戦争とテロで死傷者が絶えず、また日本では親子の悲惨な事件や自殺が増えている状況のなかで、「被爆者の平均年齢は約74歳。その体験をじかに聞ける最後の世代である子どもたちが今、『命の大切さ』をしっかり考えるときではないでしょうか」と編集長は記しています。

また、この新聞には「世界の中のヒロシマ」という欄がありまして、創刊号は私が執筆させていただきました。世界各地で人々がどのようにヒロシマを語り、考えているのか、毎号紹介されます。

新聞の創刊号は129日付けの中国新聞で、インターネットでは129日の午前0時から以下のアドレスでご覧いただけます。感想やアドバイスなどお送りいただければ、子ども記者の励みになりますので、よろしくお願いします。

 

http://www.chugoku-np.co.jp/hiroshima-koku/

 

追加情報になりますが、三月には虫プロダクションから、待望の平和アニメ『つるにのって』のDVDが日仏英語版で発売されます。

平和のメッセージがさらに世界に広がってゆくことを期待しています。

                         美帆シボ


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フェスティバル・フランセ 2006年5月

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    「静岡−カンヌ姉妹都市提携15周年」を記念して、5月20日から一週間  フェスティバルが行われます。初日の公開フォーラムにパネリストとして

  美帆シボも参加し、書籍のサイン・セールを行うほか、ラジオ番組にも

出演します。参加申し込みなど、詳細は下記をごらんください。

なお、下記のサイト・アドレスで56秒のCMが見られます。

http://www.rise-s.jp/same/french_cm.wmv

 

    公開フォーラム

テーマ「外国人児童の教育」「フランスにおける移民問題」

 

    コーディネーター:渋谷恵(常葉学園大学教育学部助教授)

パネリスト:ミュリエル・ジョリベ (上智大学教授)

 美帆シボさん(フランス広島・長崎研究所)

今井ゆりロージさん(静岡市教育委員会適応相談員)

土屋真理さん(フィリピンセンター代表)      

 

日 時:平成18520日(土) 午後2時〜午後5

会 場:五風来ホール(静岡県静岡市葵区呉服町2-1-5「5風来館」内

参加費:1,000円(資料込み、フランスのお茶・お菓子付)

人 数:70名 (申し込み先着70名)

 

 申し込み方法  

静岡国際交流協会アドレスあて、以下の項目をお書きの上、送信してくださるようお願いいたします。折り返し、こちらから確認のメールをお送りします。
Fax 054-273-6474  Email same@samenet.jp  http://www.samenet.jp

1.住所  2、氏名  3.電話番号(日中連絡がとれるもの)
4.所属(あれば)

 

    FM−Hi フランスWEEK 特別番組

 

スペシャル対談「日本とフランス、外国人には住めば都?」

 

ナビゲーター 高田梨加 

出演 ミュリエル・ジョリベさん 美帆シボさん

放送 5月25日(木)10:30〜11:00 

5月26日(金)10:30〜11:





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第4回 ことばのオルゴール  チャリティ・コンサート

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主催 「あしたの会」

                                    共催 グループ しみず

ファンタジーの世界にようこそ

  ことばのオルゴールをお届けします。名作ファンタジー「ナルニア物語」「ゲド戦記」などが続々と映画化されています。しなやかな心と想いをめぐらす力が、いま、この時代に求められているのでしょう。

今回は静岡県出身、在仏作家、美帆シボさんを特別ゲストとしてお招きしました。二人のお子さんを育て、母親の立場から平和の大切さをアピールしている美帆さんは、世界各地で上映のピースアニメ「つるにのって」の制作者でもあります。

美帆さんの新作ファンタジー「ババロン伝説」、宮沢賢治「セロひきのゴーシュ」などを音楽、歌、朗読で構成してのことばのオルゴール。

みなさまを上質なファンタジーの世界にいざないます。

 

日時:5月19日(金)   

          pm 1:45開場

        2:00開演

会場: はーとぴあ 清水 6F多目的ホール  TEL 0543−71−0290

(社会福祉会館 宮代町1−1 JR清水駅から徒歩7分) 

チケット:1,000円(前売り)

     1,200円(当日)

必要経費を除き、以下の団体に全額寄付させて頂きます。

 *NPO法人VIDES静岡 (フィリピン・ネグロス島の青少年育成・教育支援) 

 *グループ・カイロス (スマトラ沖大地震による孤児支援)

 *カミネモス フントス (パラグアイ・コンセプシオン市身体障害者施設への支援)

 

 1部:オープニング (ピアノ、歌)

    「セロひきのゴーシュ」 (朗読、チェロ 他)

 2部:「ババロン伝説」 (朗読、リコーダー 他) 

    美帆さんのお話

     エンディング (ピアノ、歌)

 連絡先:田中0543-47-1085

出演者 紹介

                朗読       清水幸子   青島洋子

             歌         田中宜子

            お話        美帆シボ

             ピアノ       大久保裕希

             リコーダー    入川眞理

             キーボード    入川美智子

             チェロ       立川訓子

 

『あしたの会』 紹介

地球のあしたが

   あなたのあしたが

   こどもたちのあしたが

   平和で希望にあふれたものでありますように

    心を込めて「ことばのオルゴール」をお届けします。   

   

   (あ)青島、(し)清水、(た)田中の3人が、言葉の持つ力、魅力を信じて、

   自分たちにできる方法で、チャリティ・コンサート「ことばのオルゴール」をはじ

めて4年。物語、詩の朗読と歌で、ことばを紡ぎ、いのちを紡ぎ、多くの人々とつながっていけたらと願っている。

寄付金は、世界の子供たちの支援団体に贈る。

            

  『グループ・しみず』紹介

   「はーとぴあ清水」を活動拠点としている、それぞれ異なった分野でボランティア活動をしている5人が集まり、もっと幅広い活動をしたいと2000年にスタート。平和、環境、教育、福祉、文化、国際協力、などをテーマに、映画会、講演会、コンサート、写真展などを開催。

寄付金は、福祉団体や国際ボランティア団体に寄付。






春のご挨拶

2006315

 

新年のご挨拶もしないうちに、すっかり春めいてまいりました。

被爆60周年の2005年はとても忙しい年でした。「被爆60周年」、4年に一度の「世界平和市長会議」、5年に一度の「核不拡散条約再検討」の年が重なり、またナント市、パリ市の原爆展もあって、イベントがたくさんありました。その間、怪我をして手術のために入院したり、過労で寝込んだりしましたが、お蔭様で予定されていたことはなんとかやり通すことができました。

 けれども今、日本の状況を見ても、フランスの出来事を鑑みても、楽観できないことばかりです。フランスでも電気・ガス公社、郵便局、高速道路の民営化が次々に実施され、フランス植民地時代の利点も学校で教育すべきだ、という法案がまともに検討されて問題になりました。どこを見ても、ナショナリズムが高揚しています。フランスでのアフリカ・アラブ移民系の若者たちの暴動があったおりは、日本からたくさんの心配メールが届きました。「女性のひろば」からこの問題に関して原稿依頼がありましたので、現在のフランス社会の若者たちが直面する問題を広く取り上げて執筆させていただきました。

 一方、私にとってはフランスでも日本でも頼もしい若者たちとたくさん知りあった嬉しい年でした。ニューヨークの国連と広島・長崎に行ったフランスの若者たち80人は自分の体験を記録映画や写真展示にしたり、被爆者証言の朗読をしたりして、平和メッセンジャーの役割を果たしています。また、ラロッシェルの高校では日本語教師のイニシアティブで三ヶ月にわたって各科目で原爆を勉強し、一ヶ月間の原爆展をしました。私も締めくくりの講演をしましたが、参加した230人の生徒からたくさんの質問を受けました。こうした努力が何らかの形で将来実を結ぶことを祈っています。

残念ながら、2006年の私の出だしはあまりかんばしくなく、厳冬のせいか、疲労のせいか、肺炎を患い、まだ治療中です。それでも予定通り、3月末には長編小説『ババロン伝説』が柏艪舎から刊行されることになりました。「差別と平和と環境問題」をテーマにした、まったく新しいタイプのファンタジー小説です。この作品にこめた希望のメッセージをたくさんの人々に届けたいと思います。

また、一年間『婦人通信』に連載した短歌エッセイ『フランス歌日記』をあと一年継続することになりました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

                         美帆シボ

フランス歌日記 

この連載は12月号をもって、ちょうど一年になりました。

7月号はフランスの山間で出会ったロバの話「人を恋うロバ」、8月号はジュネーブの原爆展と被爆歌人・正田氏篠江を語る「原爆を見つめる」、 9月号「自由の女神たち」は著名な像をめぐる米仏関係とイラク戦争、10月号にはフランスの学童保育にふれた「子どもたちの道」、11月号「蜂とフラミンゴ」は環境問題、12月号「笑う犬」は公営ケア付老人ホームがテーマでした。

おかげさまで好評のため、もう一年の継続依頼を受け、連載をつづることになりました。ただし、サイトには載せませんので、関心がある方は下記にお問い合わせください。

「婦人通信」編集部 電話03−3401−6147 fax 03−5474−5585


平成17年10月11日
l      大倉記代著『想い出のサダコ』をお奨めします。

 

記代さんは平和のメッセージ入り和紙の栞をたくさん作ってくださいました。その栞をフランスでの「サダコと折鶴」展の機会に展示したり、協力者に差し上げたりしています。記代さんの本『想い出のサダコ』から知られざるサダコに出会うだけでなく、サダコを通して語られる記代さんの平和への深い願いを受けとめていただきたいと思います。また、いつも貴重な本を世に送り出している「よも出版」に感謝いたします。

お知らせとお願い

 この度、原爆の子の像のモデル、佐々木禎子と病室を共にした大倉記代さんの『想い出のサダコ』を禎子の50回目の命日に発行いたします。

つきましては一人でも多くのみなさまにお読みいただきたく予約販売のお知らせをさせていただきます。お申し込みいただければ幸いです。



『想い出のサダコ』
思春期の入り口にいた3ヶ月
         
         
大倉記代 文 夜川けんたろう 絵

             定価 1,200円(税込)

原爆の子の像のモデル佐々木禎子の死から半世紀
  病室を共にした少女記代が初めて綴った
    12歳の少女サダコの素顔。

          
2人それぞれの思いでたたずんだ
あのあまやかな空気はたしかに思春期だったのです。
もう少し長く生きていたら禎子ちゃんもアンネ・フランクのように
心の叫びを記し、残していただろうと思うと命の瑞々しさを断ち切ら
れた悔しさと憤りを禁じえません。(本文より)


購入方法    電話、Fax、葉書などでお申し込みください。
本とともに振込み用紙をお送りさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
161−0035 東京都新宿区中井2−7−1  有限会社よも出版



平成17年10月8日

NHK国際ラジオ放送「つるにのって」の感想文
                                      200586日、アニメ「つるにのって」のラジオ・ドラマが日本語と英語で世界に向けて放送されました。8月中旬にはさらに22の言語に訳されて世界で放送されました。中国語、スペイン語、イタリア語、フランス語、ドイツ語はもちろん、バングラデッシュ語とか、パキスタン語なども含まれています。

 

 もともとは「世界の子どもたちに贈るピース・アニメの会」の制作によるアニメで、「世界の子どもに伝える」という高い目標でしたが、「ピース・アニメの会」としては日本語、フランス語、英語版の制作が精一杯でした。

 

 ところが、2004年の7月、「被爆の木は語る」というNHK国際放送の番組に出演したおり、特別番組は日本語と英語を含む24の言語に訳されて、世界各国に向けて放送されることを知りました。そこで思い出したのは、ユネスコに頼まれたことでした。「開発途上国の子どもたちは映像を見られないけど、ラジオは聴けるから、ラジオ・ドラマにしてほしい」といわれたのです。けれども、そのためには、シナリオ専門家による映像作品から聴覚作品への創作、さらに翻訳、そして声優への依頼、それらの資金が必要で、とても私たちの手には負えません。それで、長い間、諦めていたのでした。幸い、私のお願いをNHKで企画として取り上げていただき、この度、実現したわけです。

 

 しかしながら、短波放送のため、日本では聞けない人の方が多かったのです。そこで、92日の1時ころ、ラジオ深夜便で再放送をしてくださいました。
NHK
の皆様、ありがとうございました。

 

 その感想のお手紙をここに紹介させていただきます。ただし、プライバシーを保護するために、お名前は省略させていただきました。国籍は記しませんでしたが、日本語で聞かれた方は日本人、外国語で聞かれた方は外国人です。

 

また、この感想文はタイプでの打ち直しが必要でしたので、日本の鈴木令子さんにお手伝いしていただきました。令子さん、ご苦労様でした。

 

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(日本語/東京 女性)

 

九月二日(金)放送の、国際放送アンコール、題名を忘れてしまいましたが、広島の原爆をテーマにしたドラマ、市原悦子さんが出演なさっていらっしゃいましたが、小学校のとき見た映画「千羽鶴」を想い出しました。被爆された佐々木禎子さんが主人公で、鶴を千羽折れば病気が治ると信じて必死に折ったのですが、千羽に達しない内に天に召されてしまったお話子供心にとても悲しかったのです。悲惨な体験を繰り返さないためにも、こうしたドラマ等の役割は大きいと思います。有意義な放送、これからも期待しております。
 
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(イタリア語/イタリア・フィレンツェ 44歳)

 

「ラジオジャパンフォーカス」(5/29-31)− 8月に聞いた原爆や戦争関連の番組の中で、『ドラマ つるにのって』 は、特に心に残るものでした。希望を失わないで鶴を折り続ける少女の姿に感動を禁じえませんでした。こうした番組は、あの時、実際に一般市民に何が起きていたかを理解するのに、とても役に立つと思います。夏期休暇中は、ヨーロッパの国々で、ラジオ日本を聴きました。ラジオ日本のニュース番組は、常に簡潔で行き届いた番組を提供してくれています。
 
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(日本語/ロシア・ナホトカ 40歳)

 

「ドラマ『つるにのって』」(8/6 − 86日は日本人にとって特別な日です。海外で平和記念式典の中継が聴けるのも、ラジオ日本のおかげです。ドラマはノンフィクションで、幼くして被爆し、自らの回復を信じながら死ぬまで鶴を折り続けた、少女サダコの物語でした。幼いながらも原爆の被害者として、最期まで納得できない心情を、鶴に託したのではないかという気がしました。子供を演じた声優の声にやや違和感があり、朗読のほうが、雰囲気が出たのではないかと思いました。
 
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(日本語/アメリカ・メリーゴーランド州ローレル 38歳)

 

「ドラマ『つるにのって』」(8/6 − 子どもの視点から見た広島平和記念資料館の描写がとてもよかったと思います。86日の意味を知らない日本の若者が増えているというニュースを聞いたことがありますが、親や社会が、子どもに戦争や平和について教えていかなければならないと思います。このドラマには、私の中の広島のことをあなたに知ってほしい という被爆者のメッセージが詰まっています。多くの子どもの聞いてほしいと感じました。
 
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(日本語/アメリカ・ミシガン州オケモス 67歳)

 

「ドラマ『つるにのって』」(8/6 − 今年は戦後60年ということで、アメリカのメディアも、広島についてしばしば取り上げています。しかし、被爆の悲惨さは何も語られず、原爆使用を正当化しているのが実情です。このような状況だからこそ、被爆と戦争の残酷さを風化させずに、若者や真実を知らない人々に伝えることが重要です。そういう意味で、このドラマは平和を訴える役目を果たしていました。この種の番組は、毎年この時期に、繰り返し放送することが必要です。
 
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(英語/フィリピン・マニラ 38歳)

 

「ドラマ『つるにのって』」(8/6 − 広島平和記念資料館を訪れた主人公トモコが少女サダコと出会い、そこからファンタジスティックに物語は展開されました。サダコは原爆が投下された当時のことや、自分は病に屈しないという気持ちを込めて、鶴を折り続けていることをトモコに話します。サダコや犠牲になった人々のことを思うと、涙が出てきました。この話は、現在、戦争やテロを遂行している国やその指導者に対して、警鐘を鳴らす役割を果たすのではないかと思います。
 
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(英語/アメリカ・カリフォルニア州サンタイネズ 61歳)

 

「ドラマ『つるにのって』」(8/6 − 主人公トモコが見た広島平和記念資料館内の描写は生々しく、当時の様子が伝わってきました。人や場所、過去と現在の時間を複雑に絡ませた物語が、自然な語り口で演じられてきました。トモコは幻想の世界でサダコと出会い、サダコは原爆が落とされた時のことを話します。被爆の後遺症と闘いながら、回復を信じて鶴を折り続けたサダコの姿に胸を打たれました。罪のない子どもを巻き込む戦争は、決して起こしていけないと思いました。

平成17年10月5日

支援のお願い

 兵士として、親として劣化ウラン被害を訴える!
―イラク戦争帰還兵ジェラルド・マシュー夫妻緊急招聘―


                 ICBUW-Japan
               「ウラン兵器禁止を求める国際共同行動デー2005」

                        嘉指信雄、ICBUWアジア太平洋地域コーディネータ
                            振津かつみ、ICBUW評議員

 皆さま

 昨年より、ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)では、11月6日を「ウラン兵器禁止を求める国際行動デー」として設定し、世界各地での取り組みを呼びかけています。(これは、国連総会により、毎年11月6日が「戦争と武力紛争における環境破壊を防止する国際デー」とされていることを踏まえて設定されたものです。)
 昨年は第一回目でしたが、日本各地でも実に様々な取り組みが行われました。今年も、各地ですでに様々な計画が立てられているようですが、私たちは、劣化ウラン被害に苦しむイラク戦争帰還兵を、11月上旬、アメリカから日本に招聘するため、準備に取り組んでおります。

緊急招聘の目的

 今回、来日を承諾してくれたジェラルド・マシューさんは、イラク戦争終結後、派遣されたイラクで体調不良となり帰国。その後生まれた娘のビクトリアちゃんの右手が不完全だったため、マシューさんが尿検査を受けたところ、劣化ウランが検出されました。[より詳しくは、この「支援呼びかけ文」最後の補足説明・参考資料を参照ください]

 ご存知のように、劣化ウラン問題に関しては、アメリカ政府も日本政府も、その危険性を否定し続けてきています。しかしながら、アメリカでは、昨年4月、イラク帰還兵数名から劣化ウランが検出され、「ニューヨーク・デイリー・ニュース」誌がスクープ記事を掲載しています。(詳しくは、「アメリカの戦争と日本の有事法制に反対する署名事務局」ホームページ(http://www.jca.apc.org/~p-news/IRQ/041009iraqdu.htm)を参照下さい。)               
 
現在、彼らは、アメリカ国防総省に対し補償を求める裁判を準備中とのことです。
また、この7月には、イラク帰還兵に劣化ウラン検査を受ける権利を認める法案がルイジアナ州やコネチカット州で成立しています。
(「NO DU  ヒロシマ・プロジェクト」ホームページ http://www.nodu-hiroshima.org/参照)
 アメリカで起きつつあるこうした動きは、イラクに自衛隊を派遣している日本にとっても無視できない、決定的意味をもつはずです。ご存知のとおり、自衛隊が駐屯しているサマワでもウラン兵器が使用されたことが明らかになっています。しかし、マスメディアでは、今のところ本格的に取り上げられる気配が全くありませんし、政府は、12月中旬期限切れとなる自衛隊のイラク派遣延長に向けた態勢をすでに取りつつあります。
 こうした状況を変えるためにも、アメリカでのこうした動きに直接関わっている当事者に日本に来て、劣化ウラン被害について訴えてもらうことは、非常に意義あることと思います。
 
 賛同・支援のお願い

 今回、ジェラルド・マシューさんは、仕事を休んで、また体調の悪さから同伴者の必要もあり、妻のジャニスさんとともに来日することを快諾してくださいました。言うまでもなく、日本に来てまで劣化ウラン被害を訴えることは、マシュー夫妻にとっては、きわめて甚大なリスクをはらむことです。
 マシュー夫妻の勇気に応えるためにも、できるだけ多くの方に彼らの話を直接聞いてもらい、マスコミにも広く取り上げてもらいたいと思います。

 現在のところ、11月2日(水)から9日(水)までの約一週間の滞在中に、広島、大阪、東京で集会・記者会見など開催できたらと思っております。(現在の暫定案では、2日(水)に関空着、翌3日(木)広島、5日(土)大阪、6日(日)以降、東京、9日に成田発です。できるだけ多くの都市を回ってほしいとは思いますが、マシューさんのお仕事の都合に加え芳しくない体調もあり、1週間の滞在、3ヵ所ぐらいでの集会開催が精一杯かと思われますので、ご理解ください。)

 こうした講演ツアーの実施には、国際・国内交通費に加えて、宿泊費、会場費など、かなりの費用が必要となります。広く賛同カンパ・協力をお願いする次第です。すでにICBUWに賛同してくださっているかどうかは問わず、また、個人としてでも、団体としても構いませんので、ご支援をお願いいたします!
 今回、集会が予定されている広島、大阪、東京以外の地域の方々からもご支援いただけましたら幸いです。
 
 恐縮ではございますが、賛同金(個人:一口1000円/団体:一口3000円、多数口の賛同カンパ大歓迎)をお願いし、できるだけ多くの人々・グループの力を合わせた取り組みとして、ぜひ成功させたいと願っております。

振り込み先  郵便振込口座名:「ICBUW・国際キャンペーン」
       口座番号:01310−0−83069
[なお、備考欄に、「2005年共同行動カンパ」と明記ください。また、賛同リストへのお名前の掲載を望まれない方は、「名前掲載希望せず」とお書きください。]

 突然の提案で申し訳ありませんが、ご賛同いただけましたら、できるだけ早くその旨、下記のいずれかにお知らせいただけませんでしょうか。

  嘉指信雄/メール:horizons@cc22.ne.jp
  振津かつみ/メール:f-katsumi@titan.ocn.ne.jp       
(なお、嘉指は、10月12日から18日まで、会議参加のため海外に出かけますので、この間、広島集会関連の問い合わせは、森滝春子:haruko-m@f3.dion.ne.jpまでお願いいたします。)

 マシュー御夫妻を緊急招聘する意義をご理解いただき、ご賛同・ご支援の程、何卒宜しくお願いいたします!

 なお、ICBUWでは、「国際平和ビューロー(IPB)」などと協力し、11月9日にジュネーヴで、ウラン兵器禁止に向け、ウラン兵器の健康・環境影響、国際違法性と禁止条約、被害者補償などについてのワークショップを開催し、国連やWHO、UNEPをはじめとする国際機関への働きかけを行います。またあわせて「ウラン兵器禁止国際署名」の国連軍縮委員会事務局への提出を行うべく準備を進めております。(これら国際的な取組みについては、追って、別途、ご報告させて頂きます。)

[補足説明――
 すでにメーリングリストでお知らせしておりますが、この五月、ニューヨークでは、NPT再検討会議に関連して劣化ウラン問題関連のワークショップ・集会が幾つか開かれました。そうした場でマシューさんは、「劣化ウラン問題については全く知らされていなかった。病気に苦しむ帰還兵に対する政府の態度も全く誠実でない。裏切られた気持ちだ」と、怒りを込めて語っていました。(マシューさんは、他の帰還兵とともに、娘のビクトリアちゃんに対する補償も含めて、アメリカ国防省に対し補償を求める訴えを出しています。)
 また、二度ほど直接お会いする機会のあった妻のジャニスさんも、「私たちの訴えを嘘だと言ってほしくありません。私たちの闘いは、娘のビクトリアが大きくなって、『ママ、もういいのよ』と言ってくれるまで続けるつもりです」と話されていました。今回、マシュー夫妻は、ビクトリアちゃんはベイビーシッターを頼んでニューヨークに置いてこられますが、写真やビデオなどを持参して訴えたい、と伝えてきています。
 確かに、湾岸戦争とイラク戦争で大量に投下された劣化ウラン兵器の最大の被害者は、イラクの人々、イラクの子どもたちですが、マシュー夫妻も、劣化ウラン被害者であることに変わりはなく、その訴えは、とても力強く、心打たれるものです。ぜひ、日本の人たちにも直接聞いていただきたく思います。


参考資料――
「ニューヨーク・デイリー・ニュース」誌(2004年9月29日付)が、「戦争の最も小さな犠牲者」と題された記事を掲載していますが、下記は、その日本語訳の抜粋です。(「暗いニュースリンク」より転載。なお、「奇形」の表現が使われておりますが、これは医学用語として理解し、訳文そのままとしておきますので、ご了承ください。)

 「03年9月初旬、陸軍州兵のジェラルド・ダレン・マシューは、突然の体調不良によりイラクから帰還を許されました。
 マシューの顔面の半分は毎朝腫れるようになり、偏頭痛に襲われ、目は霞み、意識がはっきりせず、排尿の度に焼けるような痛みを感じるようになったのです。帰還してまもなく、マシューの妻ジャニスが妊娠し、今年6月29日、女の子を出産しました。女の子ビクトリアちゃんは指が三本欠けており、右手はほとんど失われていたのです。マシューと彼の妻は、娘の衝撃的な奇形と父親の症状、そして従軍経験の間に何か関係があるのではと考えました。夫妻の家系には先天的欠損症の記録はなかったからです。夫妻はイラクで生まれた奇形児の写真を見て、状況が不気味なほど似通っているということに気づいたのです。6月に、マシューはデイリーニュース紙に連絡をよこし、研究所での独自の尿検査の手配を依頼しました。独自検査の結果、マシューの尿から劣化ウランの放射線が確認されました。放射線に被曝することと、被曝した両親から生まれた子供の奇形には、多くの研究により関連性が認められています。
 ニューヨークのハーレムから出征したマシューは、イラクでは第719輸送部隊のトラック運転手でした。彼の部隊はクウェートの陸軍基地からバクダッドの最前線まで補給品を運んでいました。マシューの話によれば、被弾した戦車や破壊された車両の部品をトラックの荷台に乗せてクウェートまで運ぶこともあったということです。」


Let’s Ban Uranium Weapons!  Save Children!  Save the Earth!
(ウラン兵器禁止を!  子どもたちを、地球を救おう!)



平成17年9月29日        

『ナガサキの郵便配達』復刊について 

 おかげさまでパリの原爆展は好評で、930日に終わる予定でしたが、 104日まで延期されました。なお、NHK国際ラジオ放送の「パリ原爆展」電話リポートは914日の予定が916日になったりして、しかも短波でしたから、心配した方から問い合わせがありました。なんらかの形で写真と説明をサイトに載せたいと思います。

 ところで、この原爆展を見て、初めて原爆が二度も投下されたことを知ったフランス人たちがいました。若い世代よりもむしろ40代、50代の人たちでした。広島に比べて、やはり長崎の知名度は低いですね。フランスではよく水俣と間違えている人や、台風の被害として記憶している人もかなりいます。

 そこで、ナガサキに関するお知らせです。

 長崎の被爆者・谷口稜曄さんをモデルにした本、『ナガサキの郵便配達』が復刊されました。この本は1985年に日本でも翻訳出版されましたが、絶版となっていました。私はこの本について、柏書房から出版した拙著『フランスの空に平和のつるが舞うとき』のなかで紹介しました。著者のピーター・タウンゼンドのことも書いてあります。拙著を読まれたライターの横川さんは、本の中に紹介した書物の日本語で入手できるものはすべて読破しましたが、その折、『ナガサキの郵便配達』が絶版になっていることを知りました。そこで、本の再版のため、友人たちに呼びかけて「『ナガサキの郵便配達』を復刊する会」を結成したのです。その努力が実って、この夏、復刊されました。詳しくは下記のご案内をご覧ください。

■『ナガサキの郵便配達』復刊■

 ピーター・タウンゼン著、間庭恭人訳『ナガサキの郵便配達』(早川書房1985年)は長崎の一被爆少年を主人公に、被爆者の声と原爆投下の最高責任者に対する作者の怒りが迫力ある筆致で描かれている小説仕立てのノン・フィクションです。

 英国空軍大佐であったタウンゼントが、退役後ジャーナリストとして綿密な調査と取材を重ね書きあげたもので、原爆投下が人類最大の過ちであることを読む者に強く訴えてくる作品となっております。

 高校の新編総合国語(三省堂)の教科書には、高校生の間からも本として読みたいという声が上がっています。しかし、早川書房版は絶版となっており復刊の予定は無いとのことです。

 私たちは戦後六十年の今年、『ナガサキの郵便配達』を復刊したいとの思いでこの会を発足させました。一冊の本を出版するには資金が必要です。一人でも多くの方に本書の出版にかかわって頂きたく、ここに呼びかけます。

 主人公の少年は、当時十六歳で郵便配達の途中被爆した谷口稜嘩さんがモデルです。背中一面焼けただれた稜嘩少年は、うつぶせのまま一年六ヶ月余、生死の間をさまよい、奇跡的に助かります。谷口さんはその後も入退院、手術の繰り返しを続けていらっしゃいます。世界へも度々出掛け、核廃絶、平和への願いを訴えてこられました。今年五月にはニューヨークで開かれている核不拡散条約再検討会議にも日本原水爆被害者団体協議会代表の一人として出席されました。

◆『ナガサキの郵便配達』復刊本ご希望の方へ◆

復刊活動に対する賛同金一口2,000円(何口でも可)です。
住所、氏名、電話番号を明記の上、下記の郵便口座番号まで払込みください。
折り返し復刊本をお送りいたします。
なお複数口の方は、その口数分の本ご希望であれば、通信欄にその旨明記してください。

口座名義人  『ナガサキの郵便配達』を復刊する会
口座番号   00270-0-57704

ご不明な点は、事務局まで。Tel/Fax 0467-23-7664
e-mail/nagasakipostman@hotmail.co.jp
「『ナガサキの郵便配達』を復刊する会」事務局

平成17年9月13日
9月5日から30日までパリ市の市役所で原爆展が行われていますが、

NHK国際ラジオ放送で10分間の「電話リポート」をすることになりました。

NHK国際ラジオ放送は短波かもしれませんし、
普通のお勤めの方は聞きにくい時間帯で

すが、一応放送時間を記します。
 

9月14日(水) 日本時間11:30 NHK国際ラジオ放送「今日の日本」

 

また、9月21日の国際平和デーにパリ市主催のレセプションがあり、

広島市長、被爆者の高橋昭博氏、広島平和祈念資料館の外和田副館長

と共に参加します。レセプションの後はマラコフ市の国立劇場で

被爆者証言を行います。

9月は平和のイベントがたくさんあり、日本被爆者団体協議会制作の

「原爆と人間」展や広島平和祈念資料館制作の「サダコと折り鶴」展も

フランス各地で展示されたり、松本都美子さんの原爆証言の朗読会、

私の「原爆をテーマにした短歌・俳句・現代詩の紹介」などが行われます。


「つるにのって」情報(最新ニュース)8月21日

2005年8月、NHK国際ラジオ放送がピース・アニメ「つるにのって」を
ラジオドラマ化し、24の言語で世界に向けて放送しました。

なお、9月1日、NHKラジオ第一放送 ラジオ深夜便で再放送されます。
実際の放送時間は翌日2日の午前1時台になります。

続いて、9月3日(土曜)午前4時台、同じくNHKファジオ深夜便
「こころの時代」で美帆シボが「フランスの平和活動と短歌について」
を話します。

わたしは8月29日にフランスに戻るため、たくさんの友人たちにお話しするこ
とができません。関心のありそうな方たちに内容をお伝えいただければ幸いです。

美帆シボより 「つるにのって」情報(8月19日)

アニメ「つるにのって」のラジオ・ドラマと

NHK「ラジオ深夜便こころの時代」 

8月6日に平和アニメ「つるにのって」がラジオ・ドラマ
なって日本語と英語で放送されました。

なお、NHKラジオ第一放送で再放送されます。

9月1日 木曜日 ラジオ「深夜便」
9月2日 金曜日 ラジオ 1時台 (午前か午後か確認要)

8月中旬には同じラジオ・ドラマが22の言語で世界に発信されます。
海外での放送に関心がある方はお手数をおかけしますが、
下記のサイトで放送日や周波数をご確認ください。


NHK
国際ラジオ放送の国別周波数一覧表

http://www.nhk.or.jp/nhkworld/japanese/radioguide_j.html

NHKラジオ「深夜便 こころの時代」 美帆シボ

9月3日 土曜日 午前4時台

フランスの状況と短歌について

第六回世界平和市長会議も無事終了し、過労気味ですがほっと
しています。時間不足とインターネット使用可能な場所が
ないため、なかなかメールが読めないので、ご返信できなくて
ごめんなさい。私は8月29日にフランスに戻ります。
それまで、日本国内をまだ転々とします。


7月7日から8月29日まで日本に滞在します。

 

今年はフランス平和委員会が130人(うち80人が青年)の団体を広島と長崎に派遣します。また、フランス平和自治体協会の市と県の代表者30名も広島での世界平和市長会議に参加します。それ以外にも「折り鶴ツアー」とか、さまざまなフランス人の旅が計画されているようです。

 被爆60周年の夏、フランスのジャーナリストやテレビ局もたくさん広島や長崎に取材に行きます。そのため、毎日のように問い合わせや取材を受けています。少しでも良い報道をしていただくため、できるだけの協力をしています。

 なお、私は日本で以下の会議に参加します

☆ 7月29日〜31日

 

東京における「ノーモア・ヒロシマ・ナガサキ国際市民会議」

 

http://www.hibaku60icc.org/06nittei.html

 

☆ 8月1日〜8月14日  フランス平和自治体協会のツアー

 

8月1〜2日 京都

    3日 13:30 広島郵便貯金ホールにて「日仏交流平和コンサート」無料  

フランスの平和都市を講演旅行した広島マリンバ・ジュニアの素晴らしい演奏とフランスのナンシー市立音楽院の生徒の演奏が楽しめます。是非、ご参加ください。

* 広島・長崎両市主催「第六回・世界平和市長会議」 

http://www.pcf.city.hiroshima.jp/mayors/english/topic/gc.html

 

8月8〜9日 長崎     * 長崎の式典参加

 

8月10〜11日 京都/奈良

8月12〜14日 東京

 

 その他、短歌関係の催し物や「愛知万博」の案内もする予定です。

 では、皆様、良い夏をお過ごしください。

平成17年6月2日(木)

ニューヨークの出来事 2005年5月

 

 NPT核不拡散条約の再検討が始まったニューヨークの国連に向けて、世界各国からNGOや世界平和市長会議のメンバー都市代表が集まった。私が顧問をしているフランス平和自治体協会のメンバー都市からも、市長、県議会の副議長、国会議員など13人がニューヨークに向かった。

 噂に聞いたような入国や出国手続きの問題はなく、無事ニューヨークのホテルに到着したが、5月とはいえ、寒い春だった。私たちはアメリカでの平和市長会議の具体的なプログラムがないまま出発せざるを得なかった。到着してもなかなか情報がつかめず、間際にわかったり、まちがった情報だったりして幾分混乱したが、5月1日の平和行進では思いがけずたくさんの日本の知り合いに会えて久々に話ができた。日本に行っても、こんなに一度に友人や知人に会うことは出来ない。皆多忙な人たちだし、私も日本ではハードなスケジュールだから。もっとも日本からは千人を越す参加者がいたのだから、誰かに出会う確率は高い。とはいえ、まさか中学時代の友人や実家の隣家に住んでいた人にセントラル・パークでばったり出会うことなどは予想外だった。

とくに高齢の被爆者をサポートする若者たちの姿は爽やかだった。

 その上、フランス平和自治体協会の代表者と共にニューヨークのフランス軍縮大使に核廃絶キャンペーンの強力要請に行ったら、ばったり沢田教授が率いる日本のNGO代表とばったり会った。最初にフランス代表が仏軍縮大使と面談し、そのあと日本のNGOとの話し合いになり、仏軍縮大使の勧めでフランス代表も同席した。仏軍縮大使はフランス側の今までのNPT核不拡散条約の支持と実施の努力を力説し、日本政府案を支持すると言ったが、日本代表はどの程度信用したかわからない。フランス側からは仏政府の軍事費値上げについて批判と質問をした。

国連での条約の再検討の状況はあまり楽観的ではない。しかも、世界平和市長会議ではフランス代表が一度も発言かする機会を得られず、皆不満だった。  なお、日本人の次に多かった代表団はフランスのNGO代表でした。

 

 私はこの冬から春にかけての健康問題にも関わらず、体力的には耐えられたが、精神的な負担は多かった。フランスに戻ると仕事が蓄積していたり、夏の広島での世界平和市長会議の準備も始まっていて、もっと具体的に報告する余裕がない。今の世界の状況は悪化する一方だけれど、平和教育に熱心な友人、たか子さんからのメールにとても励まされたので、ここに紹介します。彼女は英語の教師です。きっと、この友人のように地道な努力をしている方たちが日本全国にいると思います。

 

美帆ちゃん、NY行動、お疲れさまでした。

セントラルパークでばったり会えるなんて、夢にも思っていませんでした。美帆ちゃんからのメールは、NYから帰ったら届いていました。

お急ぎの中、静岡の人たちに会っていただいてどうもありがとう。皆さんとても喜んでいました。

 

ワシントン・ニューヨークに行くにあたっては、3年生の生徒たちにカラフルな絵入りのピースメッセージ、約70枚を書いてもらい、現地でそれらを配りながら、返事のメッセージを書いてもらいました。外国人31人、日本人3人が書いてくれました。この中には、フランスの学生さん2人が英語で、もう2人がフランス語で書いてくれたものも入っています。外国語は英語だけではないということが実感できていいですね。フランスのソフィ−さんは「3・1ビキニデー」で焼津に来てくれたことがあり、私の顔を覚えてくれていました。

 

今日、英語の授業でワシントン・ホワイトハウス前での署名活動、国連被爆写真展やパレードのビデオを見せて、私が集めてきたピースメッセージを紹介しました。ビデオには、あちこちで一生懸命メッセージを書いてくれている姿が映っています。それを見ると、生徒は「オーッ」とびっくり。十人十色の筆跡は、生徒にとってはまるで暗号。解読に四苦八苦していました。これこそ生きた英語ですね。ピースメッセージは、生徒たちに和訳をさせて、冊子にまとめようと思っています。            メッセージとは別に、たくさんの人にインタビューしたものをビデオに収めてきました。何人かはカメラに向かって「このような取り組みをやっていただきありがとう」とお礼をいってくれました。「英語が早すぎてわからなーい★」というのもありますが、これまた、貴重なおみやげ。
日本の学生には被爆のこと、日本の侵略戦争のこと、イラクのことなどもっとしっかり教えなければとあらためて思った次第です。もちろん美帆ちゃんのことも。

NPT検討会議は難航しているようですが、どのようになるのでしょうね。

美帆ちゃんのHPに載った報告を読ませていただきます。 では、健康に気をつけて頑張りましょう。


平成17年5月11日(水)

第二回 海外日系文芸祭へのお誘い

 

 歌人で評論家の小塩卓也先生から、海外日系文芸祭のご案内をいただきました。

これは日本と海外で短歌や俳句をつくっている方たちが参加して、文化交流をはかるものです。昨年から始まり、小学生から大学生の部門もあります。日本の方々も是非ご参加ください。外国にお住まいの方は参加費が無料です。以下のアドレスで要項と募集用紙が入手できます。学生部門は無料ですので、各学校でまとめてお送りいただけると助かります。

平成17年(2005年)5月1日〜平成17年(2005年)6月30日※必着
 http://www.jadesas.or.jp/bungeisai2/bungeisai2boshu.html

なお、昨年の作品のなかから、心に残ったものを選んで記します。

 

短歌部門 一般

 

海外日系文芸祭大賞

 

 そのかみの移民の亡母の牡丹刷毛かすかなれども紅の匂ひす

            アメリカ カルフォルニア  植松 秀子

文芸祭賞

 

老僧が病み撞かざりしふるさとの寺の鐘鳴るながき夕映え

                愛知県 一宮市  小松原 康

短歌部門 学生の部

 

文芸祭賞 

 

舞いこんだ迷子の桜の花びらは白いノートの最初の一文字

                           愛知県立一宮高等学校 一年  佐々木恵子

 

ぼくといいわたくしと言い俺と云うすべてがわたし自身だけれど

                          愛知県立知多高等学校 二年  大山 春菜

 入選 

 

訳もなくコンビニの前に腰降ろす夢と希望を下敷きにして

                    愛知県立一宮高等学校 一年  加藤 宏紀

 

俳句部門 一般

 

海外日系新聞放送協会会長賞

 

夏草や怒涛の如く牛五千

                     ブラジル フランコ・ダ・ロッシャ 斎藤光之ジュリオ

 

文芸祭賞

 

    ローマ字の母の墓標や冬の菊

                      カナダ サレー   宮崎 侃

入選

 

大江戸線乗って築地や初鰹

                          東京都 港区   斉藤榮一郎

 

俳句部門 学生の部

 

JICA横浜所長賞

 

    雨上がり 透き通る色 空のはし

                       アメリカハワイ大学 一年 アリサ アミアン

 

文芸祭賞

 

    来日しセミにおどろく十(とお)の夏

                                愛知県立衣台高等学校 二年 范 春艶

佳作

 

     荒い海深い暗闇君はどこ

                   アメリカ ハワイ大学大学院  コルネリア サウテル

 

     里帰り逆カルチャーショックの恐れあり

                      ブラジル パーカー高校 三年 渡邊 健

 

平成17年4月29日(金)

4月30日にニューヨークへ行きます。ただし、入国できたら、の話。

5月5日にパリに帰ってきます。ただし出国できたら、の話。

 

なぜNYに行くのか、という理由は下記の広島市長のエッセイを読んでください。

ここ23年間の世界の意識の変化を、秋葉市長も私と同じように感じていること、

とてもわかりやすく書いてあることから、たくさんの人に読んでもらいたいと思いました。転送歓迎です。

 

日本からは被爆者が90人ゆくそうです。サポーターや平和団体、その他を入れると、

千人くらいの日本人がゆくようですよ。私はフランスの市長さんや県会議員に同行

します。NGOの若者達もゆきます。

国連では原爆展をします。被爆者団体が長い間苦労して、やっと実現しました。

そんなことも、なかなかマスコミは伝えてくれないのではないか、と思います。

広島や長崎には記事が出るでしょうが。

では、皆様、どうぞよろしく。


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◆  ひろめーる  第50号                                          ◆
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◆    ≪広島市メールマガジン  広島市広報課  2005年4月25日発行≫   ◆
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    広島市メールマガジン「ひろめーる」の第50号をお届けします。
    発行は月2回、10日と25日です。
    秋葉市長のエッセイ、市政の話題、イベント情報などを配信します。

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■[春風夏雨]市長エッセイ  第46号

   SSDとNPT
   ――1982年6月と2005年5月の違い――
                                                         秋葉忠利
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5月の2日から27日まで、核不拡散条約(NPT)再検討会議がニューヨークの国
連本部で開催されます。人間の作ったものですから当然、完璧ではありませ
ん。しかし、それでも、NPTはとても大切な条約です。何故なら、核兵器保
有国に対して、核兵器廃絶のための努力をしなくてはならないという縛りを
掛けている唯一の条約だからです。

世界的に活動している多くのNGOや草の根団体は、この条約を強化して、国
連の枠組みの中で核兵器の廃絶を実現して行こうと考えています。特に、今
回の再検討会議が、核兵器廃絶の方向に大きく舵を切る決断を下すよう、国
際的な世論を高める目的で多くのNGO代表や市民活動家がニューヨークに集
まります。様々な活動が計画されていますが、その出発点になるのは5月1日
の日曜日、そして世界的にはメーデーの日にセントラル・パークで行われる
大集会です。

私の頭の中には23年前の6月、国連軍縮特別総会(SSD)がニューヨークの国連
本部で開かれた際、核兵器の凍結(その時点以上の核兵器を増やさない、核
兵器に関する活動つまり核兵器の製造や核実験も停止すること)を求めて、
世界中から100万人以上の人々がニューヨークに集まったイメージが鮮明に
残っています。特に6月12日の土曜日には、ニューヨークの目抜き通りで100
万人のデモがあり、その後セントラル・パークで大集会が開かれました。

私たちの世代の人間は、加齢現象かも知れませんが、今回の再検討会議と23
年前のSSDとを重ね合わせて考える傾向があるように思います。ただ単にノ
スタルジアに浸るのではなく、これからの活動を実り多いものにするため、
この20年間でどんな変化が起きたのかを簡単に整理しておきたいと思います。

個人的な感慨としては、NGOや市民活動家たちの広島・長崎に対する考え方
がこの23年間で大きく変ったと感じています。1980年代、そして特に1982年
には、多くの反核集会が開かれましたが、その際何度も耳にした言葉があり
ます。それは「広島・長崎への原爆投下は正しかったが、次に核兵器が使わ
れれば、それは自分たちの身に降り掛るか、人類の滅亡に繋がる。だから凍
結が必要だ」というものです。

当時の凍結運動をリードした中の有力メンバーには、PSR(「社会的責任を果
す医師の会」)やIPPNW(「核戦争防止国際医師の会」)といった医師たちの組
織が入っていましたが、彼ら/彼女らの活動はボストンから始まりました。
そのボストンでさえ、集会の中で被爆者の発言する場を確保しようとしても
その意味を分って貰えないようなことが何度もありました。6月のニューヨ
ークでも、集会に招待されながら紹介もして貰えないようなことさえあり、
被爆者の存在を認めて貰うこと、そして発言の場を確保することは大変難し
かったことを憶えています。

勿論、被爆者のメッセージを初めから真剣に受け止め、いわば被爆者の代弁
者として活動してきたアメリカ人、そして活動家たちは23年前にもいました。
現在、その数が増えたというのが私の実感ですが、問題はその広がりです。
23年前には、まだまだ広島・長崎そして被爆者についての理解が十分に広ま
っていなかったと言えるのではないかと思います。

ところが今回は、私たちと協力してくれているNGOの関係者たちは例外なく、
被爆者とそのメッセージを大切にしてくれています。その結果、多くの集会
で被爆者の証言が中心的な役割を担うようになって来ています。

一例として挙げておきたいのは、平和問題や人権環境などの問題について長
い間、忍耐強い努力を続けてきたクエーカー教徒の団体である「American
Friends Service Committee」が、「被爆者/被団協」を今年のノーベル平和
賞に推薦してくれていることです。また、今回のニューヨークでの催し物の
なかには、被爆者に焦点を当てたり、今後の被爆者の活動に対しての資金援
助を目的としたりするものもあります。20年の間に、アメリカ人全てではな
いにしろ、アメリカの中に大きな変化が起きているのです。

何故これほど大きな変化が起きたのでしょうか。これだ、という簡単な理由
ではないような気がします。多くの人々、特に被爆者のたゆまぬ努力の結果
だと思いますが、敢えて幾つか気の付いたことを挙げておきたいと思います。

何と言っても、世界中の至る所で多くの被爆者が証言を続けたことを強調し
ておかなくてはなりません。多くの人にそのメッセージが伝わるまでには時
間が掛ります。忍耐強く語り続けた一言一言が、それを聞いた人の胸を打ち、
さらに多くの人に伝わって行く時間です。言葉に加えて、被爆者の描いた被
爆当時の絵によって、想像力の乏しい、と言うよりは、通常の想像力はあっ
ても、それではとても想像できない程の惨禍が多くの人々に伝わったことも
大切だと思います。広島は勿論のこと、世界中の多くのジャーナリストが被
爆者の声を取り上げ続けたことも重要です。手前味噌になりますが、広島市
と長崎市が世界で開いている原爆展もそれなりの効果があったと思いますし、
その他の多くの団体や個人も原爆展を開催する努力を続けています。

もう一点、特に強調しておきたい点があります。それはこの25年ほどの間に、
アメリカやカナダ等の多くの子どもたちが佐々木禎子さんの物語を読み、折
鶴を折ることで被爆体験や戦争と平和について理解を深めてきたことです。
一つのきっかけになったのは、エリノア・コアーさんという作家が1977年に
出版した「Sadako and the Thousand Cranes」(「禎子と千羽鶴」)という本
です。今や、この本ならびにその後作られた映画等がアメリカやカナダ等で
は小学校の標準的な副読本の一つになったと言っても良いくらい普及してい
ます。海外で活躍している日本人、特に、フランス、マラコフ市の美帆・シ
ボーさんやアメリカ、シアトル市の美智子・パンピアンさん等の女性の手で、
映画やコンサート、講演その他のイベントという形でさらに多くの子どもた
ちに禎子さんのメッセージが伝わったことも重要です。

その他の芸術活動も多くありますし、ここに書き切れないくらい多くの人々
の努力があって初めて、私が感じているような変化が起きてきているはずで
す。この辺りのことを詳しく調べて、何方かが感動的なノンフィクションに
まとめて頂けるとありがたいのですが。

さて、23年前と今回の違いで誰もが気付くのは恐らく、規模の差です。23年
前は100万人の人がニューヨークを埋め尽くしましたが、今回は何人集まる
のか未だはっきりとは分りません。しかし、100万人にはならないだろうと
思います。だから今回ニューヨークに行く意味はないと言ってしまうのは早
計です。何故このような違いがあるのかを考えなくてはなりません。

私見では、23年前のデモや集会は、それを目的にした大きな運動がありその
運動の成果だったのに対して、今回は、この「運動」に相当する部分がこれ
から始まるのだ、という違いがあります。

例えば、同じく23年前に設立された平和市長会議(設立当時の名称は、「世
界平和連帯都市市長会議」)が2年前に決定をし推進している「2020Vision」
(日本語では「核兵器廃絶のための緊急行動」)は、2020年までに核兵器を廃
絶することを目的としている行動計画です。中間目標として国連が2010年ま
でに核兵器禁止条約を締結することを掲げています。そして、今年の再検討
会議では、各国が核兵器廃絶の方向で交渉を始めることを決めるよう提案し
ています。つまり、これから15年間は続く大きな運動の出発点に当ります。
2020年までに核兵器を廃絶させるために、今年の5月をきっかけとしてさら
に多くの人々が私たちの運動に参加してくれることを期待しています。

23年前と今年では、まだまだ多くの違いがありますが、各国政府や国連に駐
在している政府代表の対応にも大きな変化があります。その変化は、NGOそ
のものが国際社会で認知されるようになったという、より大きな枠組みの変
化が大きいのですが、例えば日本の外務省の対応も大きく変っています。

23年前に国連の日本代表部を訪れたときには、「被爆者がアメリカまでやっ
て来てアメリカ人の嫌うことを言い回るのは迷惑だ」と言った外務省のお役
人がいました。今回はそんなことは全くありません。過去数年に亘りジュネ
ーブの国連本部では、当時軍縮大使だった猪口邦子上智大学教授に大変お世
話になりましたし、後任の美祢大使も被爆者そして広島・長崎について理解
の深い方です。また昨年そして今年と、ニューヨークでは阿部信泰軍縮担当
事務次長を初めとして、日本代表部の皆さん、その他の国の代表部の皆さん
が、私たちそして被爆者の声が世界に届くよう、陰に陽に手を差し伸べて下
さっています。

それだけで全てが上手く行き、私たちが望んでいるような成果が得られるこ
とになるのであれば問題はないのですが、現実は恐らく厳しいと思います。
しかし、これからの15年間に核兵器を廃絶するという目標を達成するために
は、これまで多くの人々の勇気と善意そして努力によって創られ積み上げら
れた成果を感謝と共に確認し、その上に新たな夢と現実性を盛り込むという
忍耐強い作業を続ける以外に方法はありません。その第一段階にようやく私
たちは到達しようとしています。本当の仕事はこれから始まります。

                              ○◇○
 


平成17年2月7日(月)

 1.  NHKラジオ「原爆の木は語る」公開ライブラリー 2005/02/07 ( 転載歓迎)

 

2005年の夏、NHK国際放送により24ヶ国語で放送された番組「原爆の木は語る」は日本芸術祭で優秀賞を受賞しましたが、この度、NHKが一般公開をして、広く活用していただけるようになります。フランスに植えた「被爆柿の木二世」について、私も少し出演させていただきました。NHKの関係者から下記の連絡がありましたので、お知らせします。

なお、現在お聴きいただける番組も平和教育に活用できると思いますので、特に教員の方々、よろしくお願いいたします。

 

「何か問題が発生しない限りは、”公開ライブラリー・平和アーカイブス”で3月1日の公開になると思いますので、ご連絡いたします。

現在、NHKでは”平和アーカイブス”の専用サイトを運用しております。

http://www.nhk.or.jp/peace/index02.html

公開後(3月1日以降)、このサイトにて番組の題名とその内容を要約したものが公開され、番組の一部を視聴して頂けるようになる予定ですので、ぜひ御覧になってください」