*三等級制時代*

戦後しばらくの間地図式乗車券は発売されず、昭和27年2月1日から川崎駅で試験的に発売された。三等級制時代の大きな特徴は、大多数の券に着駅外でも東京電環(現在の山手線内)が書かれていたことである。
なお、以下に展示されている切符の日付が規則改正(又は、運賃改正)の日付と合っていない場合があるが、旧券を売り尽くしてから切り替えた為である。


昭和27年から発売されたA型・赤地紋の初期券。注意書きも全て表に印刷されている。
初期券の発売駅は少なく、川崎(試用券と同様式)・桜木町・横浜・東神奈川・新子安・鶴見・立川・八王子のみで発売された。



昭和28年1月15日に運賃改正が行われ、地図が変更となった。
初期券よりはすっきりした地図になっている。10円・20円区間で発売されていた。


昭和28年11月1日から規則の改正により鎌倉駅のみで東京電環ゆき(100円・110円区間)の高額券が発売された。
当初はA型券であったが、後にB型となった。しかしこのような高額券は他の駅に広まらずに消滅してしまった。



昭和29年から逐次B型・赤地紋に改められた。 注意書きは裏に印刷されたため「裏面注意」の文字が左上に書かれているが、カッコ書きの券(上段左)と枠に囲まれている券(上段右)があった。
また、海芝浦・平間の券のように電環表示のない券も一部の駅・金額で発行されるようになった。



昭和32年4月1日の運賃改正の際に、太線区間が太くなり、「裏面注意」の文字も枠に囲まれた様式に統一された。
また、10円〜30円区間で発売されるようになった。


昭和33年10月1日に規則改正が行われ、運賃の次に等級表示となり「裏面注意」の文字も消えた。
昭和35年7月1日に二等級制に改められたが、150q以下は運賃がかわらなかった為、売り切れるまでそのまま使用されていた。


戻る