**秋田中央交通**

明治35年に開業した奥羽本線五城目駅(ごじょうのめ、現、八郎潟)は五城目町内からは離れていたため、町内まで鉄道を建設すべく大正10年に五城目軌道が設立された。
翌大正11年に五城目〜東五城目間が1067mm、非電化で開業した。その後、大正15年に五城目は一日市(ひといち、昭和40年に八郎潟に再改称)に改称、昭和2年に東五城目は五城目に改称している。
昭和18年には社名も秋田中央交通に改称している。昭和25年には全線を電化し輸送力を強化した。
その後、モータリゼーションの影響から貨物・乗客共に減少し経営が悪化、改善策として五城目から内陸部を経由し、奥羽本線鷹ノ巣を目指す壮大な計画も検討されたが実現せず、昭和44年7月10限りで廃止された。


<路線図>
  八 川 高 五
  郎   校 城
  潟 崎 前 目
  ○−○−○−○
  は か こ ご
  ち わ う じ
  ろ さ こ ょ
  う き う う
  が   ま の
  た   え め


晩年の入場券。「軌道」で入場券が設備されているのは珍しい。
また、この券は注意書きが「立入ること出来ません」となっているミス券である。



上段は五城目発行の硬券乗車券。八郎潟に改称前は一般式だったが、晩年は相互矢印式となっている。
下段は八郎潟発行の軟券。幾何学模様のような地模様が採用されている。


連絡往復乗車券の復路半券。


軟券車内乗車券。左は一日市駅改称前の赤地紋券で日付入鋏欄がある。
右は末期の緑地紋券で高校前停留所が開設されている。


補充定期券。左は「學生」の影文字が入った三等券で下部の控片が切断されていない。おそらく記入ミスがあり、廃棄された券であろう。
右は最晩年の国鉄連絡定期券。


国鉄からの連絡乗車券。


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