別府町(加古川市内)の多木肥料(後の多木化学)が製品輸送の為に別府軽便鉄道を設立、大正10年野口(播丹鉄道野口、後の国鉄高砂線野口)〜港口(後、別府港)が開業、翌々年の大正12年に別府港〜新土山(後、土山・山陽本線土山)も開業した。軽便鉄道と名乗っているが当初より軌間1067oの鉄道で、スイッチバック駅の別府港を境に、野口線・土山線に分かれている。
昭和21年に別府鉄道に改称し運行を続けたが、旅客はほとんど無く貨物中心の営業であった為、国鉄の貨物撤退のあおりを受けて昭和59年1月31日に全線が廃止された。
野口線の接続していた国鉄高砂線(加古川〜高砂間)は同年12月に廃止されている。
(信) 川 藤 崎 野 原 円 坂 別 別 別 中 車 土 製 両 作 長 府 府 府 工 所 場 野 口 前 寺 井 口 港 土 港 野 前 山 口 ○−○−○−○−○−○ 山 ○−○−○−○ 線 の ふ え さ べ べ 線 左 な か つ ぐ じ ん か ふ ふ と か わ ち ち わ ち い ぐ こ 同 の さ や ら ょ ち う 駅 き ま せ う し い じ こゃ さ うり く じょ し ょう ょ う ま ま え え
等級表示のある乗車券。上段は別府軽便鉄道時代の券。
下段は三等級制時代と二等級制時代の券だが、発行日は既にその時代を過ぎている。
下段右の駅名補充式券はゴム印で「15円」と押されている上に運賃変更印が押されている。
モノクラス制以降の券。中央のB型券のみ普通の硬券より厚いボール紙が使用されている。
最晩年の野口線(上段)と土山線のA型乗車券(下段)。
晩年は土山線・野口線は130円固定で、両線直通すると180円となっていた。
往復乗車券。上段左は別府軽便鉄道時代の券、上段右は戦後直後の国鉄連絡券。
下段は後年のD型券だが、左の券では「発売当日限り有効」となっているが、右の最晩年券では「2日間有効」と有効期間がのびている。
国鉄連絡乗車券。上段は二等級制時代の券、下段は晩年の券。
硬券(上段)と軟券(下段)補充片道乗車券。軟券補充券での小児常備券は全国的に見ても設備例は少ない。
硬券の小児常備券は2等級制時代の券となっている。
車内乗車券。1段目は昭和40年代の券で区間を入鋏して使用する様式の券。
2段目以降は各線130円、直通180円固定となってからの券。
手回り品切符。A型ピンク地紋の硬券が使用されている。
通勤定期券。上段は大きさを見る限りでは甲片に見えるが、断線の位置や日付欄がないことから控片と思われる。
下段は実際に使用された券。後年の券に「2等」表示があるのは理解に苦しむ。
国鉄からの連絡乗車券。全て高砂線野口経由である。