*三国線*

三国線は北陸本線金津(現、芦原温泉)から北陸有数の港町三国を結ぶ路線として、明治44年12月15日金津〜三国間が鉄道院により開業した。その後、大正3年1月に三国港まで延伸(当初は荷扱所、同年7月から停車場に昇格)される。
海産物の輸送と芦原温泉への湯治客輸送で賑わったが、太平洋戦争の激化の為、昭和19年10月11日に全線が営業休止となる。その際、三国〜三国港間を平行していた京福電気鉄道に営業移管する(平行していた京福電気鉄道電車三国〜東尋坊口間は休止の後、昭和43に廃止)。
終戦後、昭和21年8月15日から金津〜芦原間のみが復活し、関西方面から直通列車も運転され再び湯治客で賑わったが、モータリゼーションの影響と平行する京福電気鉄道に乗客を奪われた為、乗客が減少し昭和47年2月末日限りで全線(金津〜三国港)が廃止された。
その後、芦原駅は京福電気鉄道に移管、芦原湯町と改称された。


<路線図>
 金 芦 三 三
       国
 津 原 国 港
 ○−○−○−○
 か あ み み
 な わ く く
 づ ら に に
       み
       な
       と


芦原駅の赤線入り入場券(左)と、三国線の起点だった金津の入場券。
金津は三国線の廃止後、昭和47年3月15日に芦原温泉に改称する。



三国線休止前のA型乗車券。上段左の券は昭和7年8月〜12年6月の間に発行されたキロ程入りの券。
上段右の券は温泉電軌片山津線(後の北陸鉄道片山津線。昭和40年9月廃止)連絡乗車券。
下段は異級補充乗車券。異級は常備となっている貴重な券で、2等車の三国線内直通が少なかったため設備されていたものと思われる。



戦後復活した区間の乗車券。上段は二等級制時代と末期のB型券、下段は三等級制時代と二等級制時代のA型券。


金津経由京福電気鉄道永平寺線への連絡乗車券。
本丸岡は昭和44年に部分廃止された区間(金津〜東古市間)の駅。


芦原発行、金津から乗車の準急行券と、特急券。


区間常備の車内乗車券。A型券より一回り小さい軟券となっている。

 


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