*「この一枚!」過去の履歴(6)<No.76〜90>


No.76
千葉局特殊様式の乗車券・自由席特急券。昭和50年7月から登場した特殊様式券で、赤太線が横一条入っている。
裏面には利用できる列車名が入っている(この券は「あやめ」号用)。翌51年には赤太線が縦一条に変更される為、横一条の券は短命に終わった。

No.77
国鉄連絡異級乗船券。稚内利礼運輸(現、東日本海フェリー)の香深(礼文島)から稚内経由札幌の乗車券で、船2等・鉄道3等の異級となっている。
連絡異級乗車券の場合、「国鉄2等(1等)・社3等(2等)」が一般的だが、この券は「社2等・国鉄3等」と逆転している珍しい例。

No.78
地紋入りB型5円入場券。戦中の券紙不足から長らく軟券使用されていたが、昭和25年頃から硬券の入場券が復活した。
この際、国鉄発足により不要となった鉄道省地紋の券紙が使用された所謂「流用券」が発行された(この券はJGR赤地紋)。
券紙を使い切り次第無地の券紙に戻ったため、貴重な存在である。

No.79
列車指定こだま号自由席特急券。昭和39年12月18日からこだま号の2等車(1〜6号車)に自由席が登場。
昭和40年1月15日に一旦打ち切られたが、同年3月20日〜4月11日に再開、同年5月1日から本格使用された。
列車が指定されているのが大きな特徴で、昭和40年5月1日以降は1等車(7号車)も自由席扱いとなったため、一等券も存在する。
昭和40年10月1日から列車指定制が無くなった為、短命に終わった。

No.80
乗車券立席特急券連綴式券。乗車券と立席特急券が連綴された珍しい券。
立席特急券部分は出羽号の完全常備となっている。

No.81
準常備特急・急行用グリーン券。料金券では少数派の縦型準常備券で、この券は着駅の料金が全て同じになっている。
特急・急行用グリーン券は昭和44年のモノクラス化で登場し、昭和49年に廃止(特急券・急行券と一葉化)されたので、様式自体が短命である。

No.82
客車指定券。進駐軍の要請で昭和25年5月11日にリクライニングシートを装備した2等車が登場したが、従来の2等車と設備に較差が有ったため客車指定料金が設定された。
昭和26年11月に「特別2等車券」と改められた為、非常に短命な様式である。

No.83
連絡一等乗車券。伊豆急行発行の国鉄連絡一等乗車券。伊豆急のように国鉄直通の一等車が存在した私鉄では、連絡用の一等乗車券が発行されていた。

No.84
南海鉄道−大阪市電連絡乗車券。鉄道線から市営軌道線連絡の珍しい硬券連絡乗車券。
大阪市の高速軌道(地下鉄)と区別する為、「路面電車」と注記がある。
市電内乗換用の「のりかへ」「(乗換)なし」の欄が、一層この券の特殊性を際だたせている。

No.85
名神高速線開業初期券。昭和39年10月5日に開業した名神高速線(名神高速バス)の初期券で、淡青色地紋・着駅ローマ字表記入りとなっている。
昭和41年からローマ字表記が消えるため、比較的短命な様式である。

No.86
こだま専用縦赤線入り券の職割常備券。昭和47年の新幹線岡山開業時に東京〜名古屋間のひかり・こだま号の特急料金に格差が出来た。その為、東京〜名古屋間のこだま号用特急券には赤縦線が加刷された。
これはその職割常備券。昭和50年3月に同一料金となった際に、赤縦一条は無くなった。

No.87  表  裏
小田急電鉄列車変更用特別急行券。乗車列車の変更をした際に発行される券で、表面に「列車変更」のゴム印、裏面に原券列車の記入欄と注意書きがある。
通常の特急券に列車変更用のゴム印を裏面に押して対処することも有るため、列車変更用常備券は比較的少ない。

No.88
赤斜線入り哩表示普通急行列車券。初めて赤斜線が入った哩表示急行券で、大正12年頃から発行された。
哩程表示などに漢数字が使われているのが特徴で、250哩迄が1本、500哩迄が2本、501哩以上が3本となっている。
昭和2年頃に算用数字に代わり、昭和5年4月のメートル法採用により哩表示は無くなっている。


No.89
D型乗車券急行券寝台券連綴式券の完全常備券。乗車券急行券寝台券連綴式券ですら少数派であるが、これはさらに完全常備券となっている稀少な券。

No.90
青函連絡船入浴券。1等・2等船室の乗客に対し発行された。当初は無地紋A型券だったが、後にB型券となっている。
初期の券には「○青」の表示があるが、後期の券にはこの表示がない。昭和41年3月に廃止された。

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