*「この一枚!」過去の履歴(8)<No.106〜>


No.106
絵入り客車指定券。昭和10年頃に大鉄局で使用された券で、C型硬券に列車名・日付が印刷され、背景に写真画像が印刷された非常に手の込んだ券である。
同一様式で座席指定券も存在しており、列車名・券種によって様々な写真画像が使用されている。


No.107
ボール紙代用入場券。本来なら乗車券にゴム印を捺して使用するが、これはB型に切ったボール紙にゴム印を捺した代用入場券。
金額、券番の記載はない。

No.108
乗車日指定特殊乗車券。昭和18年7月1日戦時下旅客輸送の平均化を図るため、乗車日指定制が施行された。
その際に「乗車日指定」と表示された券も発行された。この券は表面に表示があるが、裏面に表示された券も存在している。

No.109
小田原駅東口改札通行証。小田原駅連絡自由通路工事により、平成13年1月から15年3月29日まで伊豆箱根鉄道大雄山線改札から直接小田原駅西口へ通行が出来なくなった。
その際に、小田原駅発着の定期券利用者が希望すれば「東口改札通行証」が発行された(普通乗車券利用者には都度「構内通行証」を発行、また連絡定期券利用者には発行されなかった)。
青地の軟券に印刷されており、定期券の有効期間と同じ日付を赤字で押印し、パウチをして発行された。
この券は、偶々パウチの機械が不調だっためパウチを免れている。

No.110 表
門司局A型裏赤縦三条入り入場券。余剰となっていた赤地紋・赤縦三条入りの券紙(3等特急券用)を流用した券。門司局の一部の駅で発行されていた。

No.111
特殊往復乗車券。戦後混乱期の物資不足により昭和22年4月から従来のA型・B型の補充往復券が使用された。
この券はA型券で、往路片・復路片・控え片を一枚に収めたため、往路片が極端に小さい。
混乱期の緊急措置だったため、昭和24年9月にC型券に戻っている。

No.112
東京地下鉄道「隅田川納涼船優待乗車券」。昭和9年6月21の銀座〜新橋間開通に伴い、同年8月中に新橋〜上野広小路間から浅草までの乗車券を買った乗客に進呈した。
隅田川汽船の吾妻橋〜白鬚橋の往復乗船券で、青の波線と船賃のスポンサーだった「グリコ」の文字が印刷されている。
No.113
青地紋の乗車券・普通列車用グリーン券。昭和44年〜45年に使用された「乗車券・普通列車グリーン券」に続く二次券で、初期券同様青地紋が特徴。
昭和47年後半〜48年頃には他のグリーン券同様に淡緑色地紋となり、異端の青地紋券は短命に終わっている。

No.114
自衛隊用後払券の常備券。影文字「彳ヱ」は「衛」の略字が使用されている。
通常はゴム印対応が多く、常備券の例は少ない。

No.115
小田急電鉄新宿発行の連絡準急行券。小田急の御殿場線直通準急用の券で、「連絡準急行券」と表示があるのが特徴。
この券は発時間から「長尾」号の券で、昭和43年7月の電車化(あさぎり号に統合)直前の様式となっている(同年10月の急行格上げで消滅)。

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