*満州国および関東州

1932年3月1日建国、首都は新京。建国の背景についてはここでな述べないが、日本の意向が強く働いていたのは言うまでもない。
関東州は遼東半島の先端、旅順(りょじゅん)・大連(だいれん)を中心とした地域。歴史的背景は複雑なのでここでは省略するが、関東州は清朝(後に満州国)から日本が租借している地域となっていた。



・南満州鉄道
「満鉄」の名前で有名な1906年に設立された半官半民の国策会社。各種産業やインフラ整備など満州経営の中心的役割を担っていた。
鉄道としては満州全土すべてが満鉄直営ではなく、大連〜新京の連京線、安東(あんどう)〜蘇家屯(そかとん)の安奉線を中心にいくつかの支線をもっていただけである。(「だけ」といってもかなりの総延長である)


連京線大連の入場券。


連京線奉天(ほうてん)から新城子(しんじょうし)の三等往復乗車券と、旅順線夏家河子(かかかし)のC型二等補充往復乗車券。


連京線大楡樹(だいゆじゅ)発行の通称「H券」と呼ばれる特殊な乗車券。D型券を遙かに上回る長さで、中央部で上下反転しているのが特徴。
上部の十家堡(じっかほう)から中固(ちゅうこ)は連京線大連方面、下部の陶家屯(とうかとん)から孟家屯(もうかとん)は連京線新京方面、楡樹台(ゆじゅだい)から撫順(ぶじゅん)は撫順線、営口(えいこう)は営口線となっている。


旅順線旅順発行、連京線周水子(しゅうすいし)乗車の二等急行券。斜め四本線が大陸らしい長距離を示している。


・満州国
満州国の国鉄。「満鉄」に対し「国線」や「総局(線)」と呼ばれる。


寧安から林口ゆきの乗車券と、牡丹江から愛河ゆきのB型乗車券。左の券には「国幣」「日金」と表示がある。


新京発行の二等補充乗車券。


平安鎮から新京ゆきの準常備乗車券。


奉天発行の急行票。赤加刷された矢が目を引く。


・哈爾浜市
哈爾浜(はるぴん)市内の路面電車。


乗換乗車券と乗車券。乗換乗車券は中文と日本語の併記となっている。


・哈爾浜交通
哈爾浜(はるぴん)市内の路面電車。


乗車券と優待乗車證


・新京交通
満州国の首都、新京の路面電車。


開通記念乗車券。


・金福鉄路
連京線金州(きんしゅう)〜城子ドウ※田偏に童(じょうしどう)を結んだ鉄道。昭和14年5月20日南満州鉄道に買収され、金城線となる。


金州から亮甲店(りょうこうてん)ゆきの乗車券。


・大連電鉄
大連市内の路面電車。


乗車券と回数券の表紙。



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