大正10年に開業した相模鉄道(茅ヶ崎〜寒川間、後の相模線)により、大正11年5月10日に寒川〜四之宮間の貨物支線として開業した。
大正11年10月、寒川〜四之宮間に東河原駅を開設する。その後、相模鉄道の株が沿線に進出した昭和産業により買収され、昭和産業側の要請により昭和14年に「東河原」を「昭和産業」と改称、翌15年から茅ヶ崎〜寒川〜昭和産業間に1日2往復の旅客列車が運行されるようになった。
その後、相模鉄道が東京横浜電鉄の傘下となると昭和17年に「昭和産業」は「四之宮口」に改称、昭和19年6月1日に相模鉄道の国家買収に伴い、「四之宮口」は100m寒川寄りに移築され「西寒川」に改称、同時に西寒川〜四之宮間は廃止された。
元々、相模川の砂利運搬の為に建設された線であったため旅客はすくなく、戦後の燃料不足の影響により昭和21年頃から旅客営業は休止状態となり、昭和29年〜35年の6年間は貨物専用線扱いとなっていた。
その後、地元の要請で旅客営業が復活するが、最後まで1日4往復のみで(全て茅ヶ崎直通)乗客は極端に少なく、国鉄の貨物営業縮小のあおりを受けて昭和59年3月31日限りで廃止された。
代行バスは無く、神奈川中央交通の既存路線「茅ヶ崎駅〜寒川工業団地」が増発されただけであった。(現在は「茅ヶ崎駅〜西一之宮」)
(貨) 寒 西 四 寒 之 川 川 宮 ○−○−○ さ に し む し の か さ み わ む や か わ
硬券往復乗車券。上段は寒川駅の常備A型券、下段は茅ヶ崎駅で発売された廃止記念D型往復乗車券。
上段は補充往復乗車券で、右はなぜか越後線の吉田で発行された券。下段は寒川発行の補充片道乗車券。
着駅に西寒川支線が入っている地図式乗車券。右は富士急行下吉田発行の連絡地図式乗車券。
茅ヶ崎車掌区の車内片道乗車券。右端に西寒川の欄がある。