今日の短歌NO.6
 わたしの歌歴(後藤人徳)
 昭和59年「賀茂短歌会」入会。現在編集発行人。
  歌集:「母胎」、「祈り」「わが家の天使」

以下に紹介します作品は、作ったばかりのものをそのまま書いています。推敲の手があまり入っていません。未完成の部分が多々あると思いますが、参考にしてもらえれば幸いです。...作者より
この先は楽観論に基いて生きゆくことを始めんとする

短歌は、三十一音からなる小さな世界です。その中に自分の思いを込めます。ですから、時間はなかなか織り込めない。今の一瞬、一瞬を歌うしかないのではないでしょうか。そう思います。また、そのように作っています。

平成20年今日の短歌NO.3 平成21年今日の短歌NO.1 平成21年今日の短歌NO.2 平成21年今日の短歌NO.3

 平成21年今日の短歌NO.4 平成22年今日の短歌NO.1 平成22年今日の短歌NO.2 平成22年今日の短歌NO.3

短歌と私:高野公彦 田井安曇 五島美代子 五島 茂 岡野弘彦 田谷 鋭 塚本邦雄 土岐善麿 福島泰樹 前 登志夫 前川佐美雄 安永蕗子

短歌鑑賞:石川啄木(1) 大野誠夫 塚本邦雄 岡井 隆 前田夕暮 上田三四二(1) 上田三四二(2) 宮 柊二 斎藤茂吉(1) 斎藤茂吉(2) 

斎藤茂吉(3)

短歌鑑賞(発見ということ)(1)


(注)近作は二重投稿のために掲載を遠慮します

6月30日(火)

18年72日(土)

友の歌 評を頼まれ 植物の図鑑片手に 思い悩めり

いつよりか 鴨の親子が泳いでる きょうはここの田 あすはどこの田

掃除せず 洗濯炊事さらにせず ただごろごろとしているわれか

金繰りに苦しむ 地下を逃れ来て 雨上りたる沖を見ている

水不足している地域に 降らないで 災害の地を豪雨が襲う

6月29日(月)


18年7月1日(金)


やってみな 思ったとおりやってみな 若いんだから人生は長い

六十になって 再び振り出しに戻った感じ 感謝還暦

休日の仕事のひとつ 湧き水求め あれこれ山を尋ねる

上流の言葉づかいが あるんだよ たとえば金子みすゞのような


6月28日(日)

18年6月30日(木)(2)

また一首与えられたと思うまで 心涼しく 澄み切ってゆく

無器用(ぶきっちょ)のわれを使って 神様はなんとか一首 纏(まと)められたり

ただわれは こころ澄まして待っている 歌は上から舞い降りるもの

目に見えぬ 見えないけれどあるんだよ 空気を吸って生かされている


6月27日(土)

6月30日(木)(1)

気が遠くなるほど 負債を抱え持ち 金繰りしつつ腰痛となる

自(みずか)らを醜きものと思ってか すぐ身を隠す 蜥蜴見ている

ビニールは破れ鉄骨むきだしの 夏草覆う ハウスとなった

謎解きのような短歌が多くなり 読者に迎合するな とも言う

純粋な短歌の良さは 読んだあと 確かに内に込み上げてくる

6月26日(金

18年6月29日(水)(2)

これでもか こてんぱんにてわが歌を批判してくれ 誰かいないか

くどくどと説明する間に 肝心な感動が はや消えてしまった

欄外に 選に漏れたるわが歌が 一番光ってるように見える

採られたる歌を読みつつ しみじみと なるほどなあとため息をつく


6月25日(木)

18年6月29日(1)

一首にて 二つのことを言っていた これじゃ思いが分裂しちゃう

意地悪な雀に負けず つばくらめ 立派に子等を育ててくれよ

地のすずめ 旅のつばめとわが家で仲良く過せ ひと時の間を

あまりにも破れかぶれの暑さゆえ ヤシの木陰で少し休んだ


6月24日(水)

18年6月28日(火)

ひっそりと日陰で暮らす蜥蜴たち 日差しのなかは卑下し隠れる

新聞を待つ楽しみが復活す 短歌一首の投稿により

丁寧にはがきに一首書き終えて 指折りながら 読み返してる

学校に通いし道も 人ひとりやっと通れる 山道となる

山道は水に削られ 山肌の 斜面を蔓草つかみて通る

6月23日(火)

18年6月27日(月)(2)

例えれば 頭の芯(しん)が発す音 「はあ」 三郎の返事の響き

妻と子と三人(みたり)でドライブすることを 子は喜びて 叫び声上ぐ

生きるという絶対的な力あり 雀が燕の巣を襲いゆく

孵りたる雛鳥日増しに育ちゆく あるいは全て雄かもしれぬ


6月22日(月)

18年6月27日(月)(1)

里人(さとびと)の総出の山の下刈りに 早朝(そうちょう)に起きる 山なきわれも

杉林檜林(すぎばやしひのきばやし)となっている 棚田の跡を見ながら登る

一昨日(おととい)の雨のなごりか 山道に 一筋細く水の流るる

わが背丈越えせいせいと伸びている 紫陽花大きな花咲かせいる

6月21日(日)

18年6月26日(日)(2)

あれこれと考えるのは止めにして さあ外に出て 汗を流そう

過ぎたるは過ぎたる事と顧みず 先に進もう 神に任そう

早苗田に風が吹きゆき いっせいに蛙鳴きだす 雨降る気配

両親を子供が殺す いたましや いまだ十五の少年という

6月20日(土

18年6月26日(日)(1)


眠られぬ夜が明けたり 雲ひとつない青空に 深呼吸する

若き日はわれもかくして 父母(ちちはは)に 嘆きの涙流させたろう

失敗が貴重なことと分かるまで わたしは何年費やしたろう

正直が唯一の取柄 いいじゃない だまされたって生きているから

6月19日(金)

18年6月25日(土)

保険証を返し 源泉徴収票 離職証などを 受け取りなさい

もう一度 就業規則見てみたら 退職金規定があるはずよ

上場のところを辞めて 零細の会社で自分を見直してみな

今までの会社を円満退職し 心機一転 やってみなさい

教員の免許生かせる道ならば 塾の仕事も いいかもしれない

損得を越え人間を動かすは ある使命感 違うだろうか

好きな歌 「マイウエイ」など 時々は唄いたくなり 口ずさんでる

6月18日(木)

18年6月24日(金)

退職の願いは書面 便箋に「一身上の都合」 と書きな

あれこれと余分なことは書かぬこと 「一身上の都合」 だけ書く

言いたいこといっぱいあっても 辞める身だ お礼を言ってお辞儀しなさい

少なくとも三年間の生活を支えてくれたり感謝すること

無農薬わが家(や)の野菜はやっぱりいいなキュウリがなにか甘い気がする


6月17日(水)

18年6月23日(木)

保水力低下している山の雨 沢に流れて一気に下る

良くなった良くなったかと 腰痛を軽く考え 顔をしかめる

腰痛もようやく峠越えたかと 思っていても 動き ロボット

なんでもないことが こんなに素晴らしい 分かっちゃいるけど すぐに忘れる

六月に辞めると言うが ボーナスをもらってからにしたらどうだい

ボーナスをもらって辞めよ 若い日のわれもそこまで出来なかったが

6月16日(火)

18年6月22日(水)(2)

転職を望むわが子よ 転職の多かったわれは 何を話そう

世渡りを うまくやれとは云わないが 何とか生活してくれないか

いじめなど無縁に生きた 悲しいが いじめの心理理解できない

これがわが十字架だろう 苦しめるわが子に 何にもしてやれぬわれ


6月15日(月

18年6月22日(水)(1)

腰痛の身を引きずりて歩みおり まるで十字架を背負うごとくに

二十年掲げし額の紐が切れ 落ちてガラスが 割れて飛び散る

額が落ち ガラス散りたり 新しい何かこれから始まるように

偶像が倒れるように 二十年掲げし額が 落ちて飛び散る

6月14日(日)

18年6月21日(火)(2)

太古の世思わせ生きる 蘇鉄の木 その葉は反(そ)りて刺が鋭し

腰痛(ようつう)が八日(ようか)経っても良くならぬ まずは頭を軽くしようか

雲の上歩むごとくに来る人は 腰痛を病むわれと同じか

夕暮れの小雨降るなか つばくらめ 何か急(せ)かれるごとく飛びいる

6月13日(土)

6月21日(火)(1)

施設より戻りたる子が始めたり 儀式のような真夜(まよ)の発声

梅雨時にかたまりて咲く紫陽花は 団結をして虫たちを呼ぶ

裏山で 「チョットコイチョットコイ」 小綬鶏が激しく鳴くは妻を呼ぶらし

大型の長距離トラック 昼夜なく のどかな伊豆の道を行き来す


6月12日(金)

6月20日(月)(2)

涙出し渡辺順三の歌を読み 短歌はこころとしっかり知った

何故こうも涙が出るのか 順三の歌集読みつつ われは泣いたり

生きていたら酒酌み交わし 話したき人の一人か 渡辺順三

主義主張違っていても 分かり合うものあるだろう 人間だもの


6月11日(木)

6月20日(月)(1)

何かひとつ用事を作り外出をせんと はがきを書き始めたり

電線に止まるカラスに今日もまた 見下ろされてる 飛べないわれは

暗いとか明るいとか言う 人間も内に灯(あかり)を持っているんだ

順三の歌集が何故か離さない 共産党を嫌いなわれを

6月10日(水)

6月19日(日)(2)

無農薬 はや葉が枯れたキュウリたち 数本細い実を下げている

たましいの短歌がほしい 型じゃない 口語であっても文語であっても

罪びとの真に意味するもの これか 神に対する罪だったのだ

浅知恵の奥に 誠の輝きがあると信じる 曇っているが


6月9日(火)


6月19日(日)(1)

朝まだき 諸鳥(もろどり)鳴くと外見れば 山山の峰 霧閉ざしおり

六月の雨が上がった 早朝の草むらに鳴く コオロギの声

雨上がる野菜畑に 真っ青なトマトがいくつも しずくをたらす

この雨で 芋の畑の苗たちが みなしっかりと立ち上がっている

雨上がるスイカの畑 黄の小花いくつも咲いて 夏を待ってる


6月8日(月)

18年6月18日(土)

年収が二万円なり カンボジャの園児人質武装グループ

口語短歌を作っていたら 知らぬまに 渡辺順三がわが横に居た

赤旗は嫌いだけれど 「日本地図」渡辺順三の歌は哀しい

労働者ばかりではない 本当に 経営者が今苦しんでいる

「新しいだけではだめや」 テレビより流れた言葉わが胸を突く

6月7日(日)

18年6月17日(金)(2)

新しいパソコンは夢 新しい鶏舎(けいしゃ)が出来て ひな鳥眠る

好きな本好きな酒など節約し 妻の家計の助けとしよう

払えぬと庭師に言えば 腰痛の予防の仕方を 語って帰った

幾ばくの年金を得て生きゆく身 ただ幸運と言うほかはない

悪(あ)し様(ざま)に人の悪口言っている 蟻より小さな自分と思う
 

6月6日(土)

18年6月17日(金)(1)


基礎工事をしっかりとした 鶏小屋(とりごや)に蛇も鼬(いたち)も入れぬだろう

広々とした鶏小屋が出来上がり 五羽のひな達駆け巡りおり

安心は金では買えぬ 頑丈な鶏舎(けいしゃ)の中で ひな達遊ぶ

蛇(へび)鼬(いたち)防ぐ鶏舎(けいしゃ)の完成に ひな鳥たちも安眠できる


18年6月17日(金)(2)

新しいパソコンは夢 新しい鶏舎(けいしゃ)が出来て ひな鳥眠る

好きな本好きな酒など節約し 妻の家計の助けとしよう

払えぬと庭師に言えば 腰痛の予防の仕方を 語って帰った

幾ばくの年金を得て生きゆく身 ただ幸運と言うほかはない

悪(あ)し様(ざま)に人の悪口言っている 蟻より小さな自分と思う
 

6月5日(金

18年6月16日(木)

土を掻き啄ばむ仕種 親鳥のするごとくする 雛鳥たちも

水を張り稲を栽培することも不思議なことと思い見つめる

低次元なれども 妻とのトラブルは全て現実 逃(のが)れようなし

人間は自分でなにも出来なくて 苦しくなると 神を求める

金繰りに会社で追われ 家庭では家内の浪費 何にも言えない

6月4日(木)

6月15日(水)(2)

18年6
12日(日)NHK教育テレビ14001500「こころの時代」を見て(2)

湧き水に辿(たど)り 息絶え倒れてる人を踏みわけ 水を求める

兄のため求めた水を 被爆した少女に飲ませ 死を看取りたり

黒々と死体の浮かぶ川を見た 消えることないとこしえの川

被爆者の死体を積みて焼くときに やおらひとつの手のひら開く

被爆した木木に葉はなく 見上げたり すみて輝く星の世界を

6月3日(水)

6月15日(水)

18年6
12日(日)NHK教育テレビ14001500「こころの時代」を見て(1)

淡々と被爆体験語りゆく 竹山広氏の白髪光る

六十を過ぎて第一歌集出す 被爆体験人に告げんと

訴えるのではなくして 被爆した体験を掬(すく)い 差し上げると言う

血に染まる白衣の少女を語る時 遠く見ている竹山氏の目

被爆者の群れかきわけて 兄のため 水を求めてさ迷い歩く

6月2日(火)

18年6月14日(火)

腰痛に おぼつかなくも 漸(ようや)くに何とか顔を洗い終えたり

座ること屈(かが)むことまた歩くこと 腰痛となり 容易にゆかない

腰痛は運動不足 そろそろと歩き ポストへはがきを入れる

六月の日差しは強い 腰痛のわれは ゆっくりゆっくり歩く

腰痛で恐るおそると歩く われ 余命わずかな人のようだな

腰痛で通りかかった幼稚園 庭の隅っこ ウサギ小屋ある

6月1日(月)

18年6月13日(月)

栗の花咲き匂う坂登り行く 幾年ぶりか 校舎への道

病(やまい)にて 放置されてるキャベツ畑 紋白蝶が乱れ飛んでる

雛鳥の 巣箱に置きし餌箱を 親鳥が外に出してしまえり

放置して 半ば枯れてるバラの木に 薄紅色の花咲きており